はじめに
人生100年時代 がやってくる
「人生100年時代」という言葉を最近よく耳にすると思います。
多くの日本人が100歳まで生きることが可能とされる時代を迎えつつあります。
それはつまり個人の人生設計も社会の仕組みも大きな変革を迫られる 時代を迎えたということです。
誰もが100歳まで生きることが当たり前となる時代に備え、私たちは長生きに対する準備を求められることになります。
このブログを読んでくださっているあなたは、否応なくやってくる超・長寿社会のためにどんな準備をなさっていますか?
このブログではそんな超・長寿社会に生きる私たちの様々な問題を見つけその対策を研究して行こうとするものです。
ブログの記事ごとにテーマは毎回違いますが、共通しているのは、高齢者の中でも特に単身者すなわち、「おひとりさま高齢者」といわれる人たちに焦点を当て、超・高齢社会をこれからたった一人でどう生き抜いて行ったらいいのかを考え、万全の準備をして行こうとするものです。
このブログサイトの掲載記事の執筆と管理は 単身者の終活専門の FP事務所 [FP office OHOTUKU56] のファイナンシャルプランナー [CFP®] のFPユウです。
目次
人生100年時代における生涯資産運用計画の立て方
世界有数の長寿国日本では今や「人生100年時代」と言われ、人生100歳まで生きることが標準となり、そのための生涯計画・生涯資産運用計画を立てなければならない時代になりました。
医療の発達により乳児の死亡率は大幅に低下しました。
また生活習慣病の治療も大幅に進歩しています。
国民皆保険制度によりすべての国民が良質の治療を受けることができるようになりました。
こうして日本人の生活の質が改善され世界に名だたる長寿国家となりました。
100年長寿国家の誕生
今からおよそ100年前の 1920年代前半の日本人の平均寿命は男性42.06歳、女性43.20歳でした。 現在の約半分という短命でした。
この時期はなんと人生50年時代だったのです。
あれから約100年が経ち、今や人生100年時代と言われるようになりました。
私たちは死ぬタイミングを自分で選ぶことはできませんが、それでもこの100年ほどの間に平均寿命を倍に延ばしてくれた科学と技術を核とする現代の文明に思いを馳せ、その意味を深く考え、それに感謝する時期に来ていると思います。
我々日本人は科学と技術が生み出す知的環境の変化にうまく適応して 寿命を延ばしてきました。 たとえば新しい遺伝子編集 の技術により、人間は生命をデザインして寿命を大きく引き延ばすことができるようになるという 研究がなされています。
そんな長寿社会の現代においては、 国内で間違いなく需要が増えていくのは高齢化社会にうまく対応できる産業分野であることは間違いありません。
高齢者の日常生活や介護・医療をめぐる課題は尽きないのでその解決に向けた新製品やサービスのニーズは多方面で必要とされています。
介護関連の機器や家事代行ビジネスなどの利用も広がってきています。
最近では色々な家庭用ロボットが作られ、ロボットと簡単な会話を楽しんでいる高齢者の方もどんどん増えてきています。
そんな長寿社会ですが産業の現場では人手不足が深刻化しています。
今後20年ないし30年間は 高齢化が一段と進む一方で、働き手の中心になる20歳
から64歳までの生産年齢人口はさらに減少が続いていきます。
ですから日本の社会というのはこの流れに柔軟に対応できる社会に転換しなければならないと私は考えています。
「超・高齢社会」と高齢者の労働参加
働き手不足を解決する鍵の一つは、眠っている高齢者の労働力を発掘し活躍を促す政策をとることです。
例えば社会人向け教育を充実させ女性や高齢者の労働参加を高めていけばいいのです。 高齢者の再教育すなわち学び直しというやつです。
また成長産業に転職しやすい雇用環境を整えることができればなお良いのです。
人工知能 AI やロボットを効率的に活用して、こうした雇用環境の改革のスピードを高めていけばいいのです。
高齢化社会においては企業と同様に個人も将来に不安を抱えお金を貯め込んでしまう傾向が強いように見受けられます。
平均寿命が伸び続けている一方、老後にいくらお金がかかるのか、医療や介護の負担をどう確保するのか、先々の見通しが立たなければ財布の紐を締めたくなるのは仕方のないことです。
今でも国の借金が1000兆円を超えているのに 2025年には団塊の世代が全て75歳以上になる、いわゆる2025年問題が控えており、医療や介護の費用がさらに急増するでしょう。
高齢化は今後も進行します。 日本はすでに「超・高齢社会」になっています。「高齢化社会」ではなくもうすでに ”超” のつくほどの「高齢社会」になっているのです。
これからますます長生きすることのリスクを考えざるを得ない時代になってくるでしょう。
寿命だけではなく人生100年時代を見据えて資産も長生きさせましょう。
資産寿命の長期化
2017年の人口推計によると日本では65歳以上の人口が 3500万人を超え 総人口に占める割合が27.7%と過去最高を更新しました。
文字通り超・長寿化社会に突入したということです。
日本では長寿化といえば長生きするリスクと言われ、負の側面だけが話題にされがちですが、長く生きられるということに対して幸せを感じる方々も多くいらっしゃいます。
例えば趣味のゴルフや友人との食事、パートナーとの旅行、孫や愛犬との楽しい時間などです。
健康に生きられる年数が長くなるほど人生の選択肢が増え自分らしい人生を送ることかできる可能性も高まりそのことに喜びを感じるということです。
資産寿命という考え方
長寿化の恩恵を最大限に享受するためには個人個人がしっかりと準備していくことが求められます。
平均寿命が伸びればリタイア後の期間も長くなり、生活を支えるお金がより多く必要になります 。
いわゆる老後資金のことなのですが、 重要なのはこの老後資金がゼロになるまでの期間、これを資産寿命といいますが、この資産寿命を延ばすことが大事だということです。
三つの寿命の概念 生命寿命 健康寿命 資産寿命
日本は長寿大国ということだけでなく、家計金融資産が貯蓄に集中しているという点が極めて特徴的なのです。
資産の過半数を現金・預貯金が占めているのですが、これは他の先進国と比較しても非常に大きな割合で、資産寿命を延ばすためにはこの現預金をどう運用するかが重要になってきます。
どうしますか?あなたの老後の資産運用
よく一般的には老後の費用は約3,000万円は必要と言われていますが、これはあまり根拠のある数字ではなく、人によっても家庭環境によっても変わってきますので一概には正確であるとは言えません。
たとえ何千万円の老後資金を用意しておこうともそれを運用して使わない限り、普通だと65歳からスタートする老後期間においてあっという間に使い果たしてしまうことになりかねません。
100歳まで生きられる時代が来ているのにそのはるか前に資産寿命が尽きてしまうということです。
資産を守りながら同時に資産を増やす資産運用法を行うことが必要
資産寿命が尽きるのを防ぐには、現役世代を延長することつまり65歳を過ぎても
働くことを続けてやれば収入を増やし、それと並行して資産運用をうまく行えば
資産寿命を延ばすことができるのです。
平均寿命が延びる社会では資産を守りながら同時に資産を殖やす資産運用法を行うことが絶対に必要になります。
医療技術の革新が今後さらに進めば平均寿命が100歳に近づく時代が到来する可能性もあります。ですから最近盛んに人生100年時代が来たと言われているのです。
平均寿命が延びることはいいことなのですが、リタイア後に必要となる生活資金が増える一方で、逆に公的年金はマクロ経済スライド方式が導入されている影響で将来的な年金給付額の減少が避けられなくなっています。
また社会保障制度の改革によって医療や介護に伴う保険料や費用負担の増加が予想されるため、リタイア後の老後資金の支出が増加することはほぼ間違いのないことだと私は考えています。
そうした中で私たちは資産寿命を延ばし長く幸せに暮らしていかなければなりません。 ですから資産を守りながら同時に資産を増やす資産運用法を行うことが必要となるのです。
シルバー世代の資産運用で注意すべきこと
ただしシルバー世代の高齢者の資産運用には注意すべき点があります。それは加齢による判断能力の低下という避けて通ることのできないものです。
本来は歳を重ねてもその時の経済情勢や金融市場の動向に合わせて最適な運用ができれば理想なのですが、残念ながら人間というのは年を取ると次第に認知機能が低下する生き物なので 高齢者になっても冷静な判断と明晰な頭脳とで資産運用ができる人間は極めて限られてしまいます。
資産運用は最低でも50~60歳代には始めておきましょう
一般的に人の認知機能は高齢期には低下してしまいます。 このため資産運用では加齢とともに判断能力が低下することを予め考慮しておかなければなりません。
ということはまだ認知機能が衰えていない50~60歳代のうちに将来を見越して自分の資産運用の計画を立てるようにしなければなりません。
計画を立てるのは早ければ早いほどいいのです。
本来ならもっと若い年代のうちから資産運用に取り組むべきなのですが今の日本の現状では早くから準備している人は決して多くありません。
50~60歳代の世代というのはちょうどセカンドライフのために資金を準備しやすい環境にあり、ちょうど退職金の運用も考える時期に来ておりますので、将来を見越して自分の資産運用に対する一定のルールを定めておきましょう。
一定の計画 (ルール) を定めたら後はそれを守っていくだけです。
これだと例え70~80歳代になって多少認知機能が低下したとしても計画通り運用を続けて行けると思われます。
このブログをお読みになっているあなたが今もし50~60歳代だったならば、このようにして今から資産寿命を伸ばすための長期計画を考えておきませんか?
今から真剣に資産運用に取り組んでみましょう。
ファイナンシャルプランナーがお勧めする あなたに最適な運用方法
→後に別の記事でご紹介いたします
人生100年時代における生涯資産運用計画の立て方と資産寿命の延ばし方 終わり