増加する”空き家問題”の解決法 「安心 R 住宅」で中古住宅を再利用してみましょう

はじめに

今回のテーマは急増する「空き家問題」とその対策についてです。

当然のことですが、人が住まなくなった家は当然に空き家になり、
やがて朽ち果ててしまいます。 

もしかしてこのブログの記事を読みに来て下さったあなたも今、
「空き家問題」でお困りなのではありませんか?

ファイナンシャルプランナーである筆者の元にも、最近、この
「空き家問題」で悩んで、ご相談の連絡を下さる方が大変増えています。

そのお悩みのほとんどは、
「高齢の両親が亡くなり、両親が住んでいた古い住宅だけが残されてしまい
ました。
愛着のある家だけに、空き家としてこのまま残すべきなのか、それとも
解体して処分すべきなのか、
また他に何か良い方法があるのかを教えてほしい」
というものです。

私が執筆している、このブログサイトのタイトルが「人生100年時代
終活プログラム」であるところから、シニア世代によって生み出された
「空き家問題」も、ブログのテーマとして取り上げることに
大いに関連性があるのではないかと考え、
残されたお子様たちのお役に立たせていただきたいとの思いから、
ひとつの提言をさせていただきます。

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急激に増加する「空き家」・ 深刻すぎる大問題 

総務省の住宅統計によれば、全国の空き家は現在約820万戸にのぼり、

過去最高を記録しているそうです。 (2013年時点)

これは全世帯に占める空き家の比率13~14パーセントになる

ということであり、実に7~8軒に1軒は誰も住んでいない「空き家」

ということになるのだそうです。

 

推計では日本の総世帯数は2019約5300万世帯となり、

ピークを迎えるのですが、その後は徐々に減少していくようです。

 

人口減少に伴って、当然世帯数は減っていきます。

同じように住宅戸数もそれに比例して減っていけばいいのですが、

「住宅は国民個人にとっては生活の基本であり、生涯守るべき財産である」

と思っている日本人は少なくありません。

つまり、日本人は家を財産として残そうとしますので、

人口が減っても家の数は減ることはなく、こうして空き家の数は

必然的にどんどん増えてしまうことになるのです。

 

2033には空き家の数が2000万戸を超え、空き家率がなんと30.4%

にまで上昇するという予測まで出ています。

つまり全世帯の約3戸に1戸が空き家となってしまうのです。

 

空き家が増えてしまう原因とは何でしょうか?

空き家が急増する原因の一つ、それはズバリ住宅の供給過剰です。

 

日本にはすでに世帯数を超える住宅があるにも関わらず、

新たな住宅がどんどん作られ住宅過剰社会になってきているのです。

 

それなのになぜ今も住宅が増え続けているのかというと、

それは地方自治体の「とにかく人口を増やしたい、

人を増やして税収を増やしたい

という自治体独特の政策の問題があるのです。

 

地方の市町村ではなるべく市街地開発の規制を緩めて、

過疎化するのを避けたいという意向があり、

土地活用を期待する土地所有者等の声も反映してどんどん住宅地を広げていき、

住宅が建てられることを推進しているのです。

また大都市でも規制緩和に後押しされ、

タワーマンションなどが次々と建てられています。

つまり日本の住宅不動産業界全体が新たな住宅を建てることに

全力を注いでいることが大きな原因になっています。 

それが住宅不動産業界の仕事なので仕方がないのですが、

土地を仕入れて、建物を建てて売り、

さらにその売却益でまた土地を仕入れて建物を建ててまた売る。

こうして住宅を作り続けざるを得ないビジネスモデルになってしまっているため

新築住宅ばかりになってしまうのです。

新たな住宅地が開発され続け、新築住宅がどんどん増え続けていくわけです。

 

また日本国民に持ち家志向が根強くあることが、

住宅が増え続ける要因のひとつ挙げられます。

現在の持ち家比率はおよそ6割程度にもなっているのです。

こうして新しく住宅の数が増えていったとしても、

人口はどんどん減少して世帯数も減ってきています。

世帯数が減るということは、

世帯主の死亡や老人ホーム等への入居などにより

誰も住まなくなった住宅が急増するということです。

こうして人が住まなくなった古い住宅つまり空き家は

逆にどんどん増えてくるというわけです。

本来ならここで、こうした余った住宅や人が居住しなくなった

古い住宅について何らかの対策をとっておけばよかったのですが、

政府も私たちもあまり積極的に対策をとることはなかったのです。

 

つまり日本の空き家問題というのは、作ることばかりを優先した結果、

古くなった住宅を解体したり、またはリフォームして再利用しようとすることを

全く考えられてこなかったことの当然の結果なのです。

ちょっとおしゃれな言葉で言うと「住宅の終末期問題」への対応策が全く考えられ

ていなかったために起きた問題だと言えるのです。

空き家急増による歪み

空き家が急増することにより世の中に様々な歪みが生まれています。

例えば、住む必要のなくなった家であれば売って処分すればいいのですが、

物件によっては売りたくても売れず、

また親の家具や荷物を、子供である自分たちが勝手には整理や処分できない

などの理由で放置されている空き家が都市部・地方を問わず増えてきています。 

空き家を何とかしなければならないと分かっていながらどうにもできず、

問題を先送りしているのです。

もし空き家を解体するとなると最低でも数百万円の費用がかかり、

更地にするとさらにまた固定資産税がかかってくるため、

必然的に空き家のままにしておこうという気持ちになってくるのです。 

空き家の相続人が近くに居住していればいいのですが、

遠く離れていると 管理することもできず、ひどい場合には

相続登記をしていないために空き家の所有者がわからなくなり、

行政でも対処に苦慮するということになっているのです。

これが最近テレビや新聞などのマスコミで大問題になっている、

深刻な空き家問題です。 

団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年問題というのがありますが、

これはこれからますます相続件数が増え、世帯主の死亡などにより、

相続する住宅が大量発生し、それに比例するように空き家がどんどん増えていく

ということになるということなのです。

空き家問題はこれからますます深刻化していく恐れがあるのです。

 

私たち個人も意識を変えていく必要があります。 

住宅を新築したその瞬間から何十年か後の相続のことを考えて、

空き家にしない工夫をすることも考えておかなければならない時代

になってきたのです。

親の世代は生前のうちに自宅の引き継ぎなど必要なことを

エンディングノートなどに記載し、

子供の世代にツケを残さないような工夫をしておくことが大事なのです。

今後空き家になった住宅は立地条件が悪ければ、今後買い手が見つからず、

税金や管理費などを支払うだけの負の遺産になるかもしれません。 

土地は必ず値上がりすると言う土地神話はすでに崩壊しているからです。

空き家の有効活用 中古住宅ビジネスの現在 

全国で増え続ける空き家の対策に官民が本腰を入れて取り組んでいます。

例えば民間企業の間では中古住宅の流通を増やし、

建物を改修して価値を高めて再販するリノベーション

という空き家ビジネスが本格的に動き出しています。

「安心 R 住宅」制度が始動しました !!

また国土交通省も2018年4月1日から中古住宅を安心して買えるようにしようと、

物件の品質についての新しい制度をスタートさせています。 

この制度の名称を「安心 R 住宅」制度 ( 正式名称 :

特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度 ) といいます。

これは国土交通省一定の基準を満たした中古住宅

「安心 R 住宅」と認定して、中古住宅もマイホーム購入の選択肢

として検討してもらうように作られた制度です。


深刻化する空き家問題の解決につながるかどうか注目されています。

「安心 R 住宅」とは、「インスペクション」という「建物状況調査」

が行われた耐震性のある住宅であって、

リフォーム等について情報提供が行われる既存の住宅をいいます。

「インスペクション」( 建物状況調査 ) とは

専門家が建物の劣化状況などを調べることです。

これは宅地建物取引業法の改正に伴って、

宅建業者が2018年4月から実施することが義務付けられているもので、

購入者のトラブルが減ることが期待されています 。

「安心 R 住宅」を構成する要件 三つのキーワード

耐震性 インスペクション 瑕疵保険(かしほけん)

「安心 R 住宅」とは具体的には以下の要件を満たすものです。

1. 耐震性等の基礎的な品質を備えていること。 

2. 新耐震基準に適合していること。

3. インスペクションを実施し、構造上の不具合及び雨漏りが認められないこと。

4. 中古住宅購入予定者の求めに応じて「既存住宅売買瑕疵保険(かしほけん)」
  付与できる用意がなされていること。  

  つまり「安心」であること。

5. リフォーム工事実施済み、またはリフォームの提案がなされていること。 

  これによって従来の既存住宅の汚いというイメージが払拭されていること。

  つまり「きれい」であること。

6. 点検記録等の保管状況についてきちんとした情報提供が行われていること。 

  つまり「わかりやすい」こと。

これらの要件を満たすことにより、

「品質面で不安・古くて汚い・選ぶための情報が少なくてわからない」

といった、従来のいわゆる中古住宅のマイナスイメージ払拭し、

「安心できれいでわかりやすい」ことにより

「住みたい・買いたい」という、既存住宅の流通を促進することになるため、

国土交通大臣が希望する事業者団体登録して、

国の関与のもとで「安心 R 住宅」という標章を付与することができるのです。

 

標章 「安心 R 住宅」ロゴマーク濃いグリーン戸建て

薄い緑色マンションを表しています。

「安心 R 住宅」制度の意味

ここで注意していただきたいのは、この制度は国が直接的に

一定の既存住宅に対しお墨付きを与えるものではなく、

事業者団体を通じて間接的に関与するものであるということです。 

リフォームの基準標章の使用についてのルールを守るのは

あくまでも事業者団体ということになります。

事業者団体標章利用リフォームの基準などについて

不動産会社 (事業者) が守るべきルールを定め、「安心 R 住宅」

標章を使いたい不動産会社に対して許可を与えます。

そこで「安心 R 住宅」「安心」とは何を意味するかというと、

新耐震基準に適合する既存住宅であるかどうかを

インスペクション (建物状況調査) し、 その結果、

検査基準に適合していて安心であるということを意味しています。

また「安心 R 住宅」「R」 とは何を意味するかというと、

Reuse (リユース 再利用)   Reform (リフォーム 改装)

Renovation (リノベーション 改修) の3つの 「R」を意味しています。

そこで肝心の事業者団体ですが、2017年12月登録規定が施行されてから、

登録を受けたのはわずか3事業者団体にとどまっています。

今後全国規模の不動産業界団体や工務店団体さらには都道府県単位の

地域レベルでも登録に向けた動きもいくつか出てきそうですので、

登録を受ける事業者団体は徐々に増えていくことになりそうです 。

インスペクション (建物状況検査) に関する補足説明

注意しておきたいのは、インスペクション

まだ人が住んでいる物件を調査することが多いので、

目に見えない部分の劣化は確認できないということです。

あくまでも劣化状況の有無などを確認するだけで、

品質を保証するものではないことをよく理解しておく必要があります。

また、インスペクションの限界を補完するのが

「既存住宅売買瑕疵保険(かしほけん)」という保険による保証です。

中古住宅を個人間で売買する際に、

引き渡し後に構造上の欠陥や防水などの欠陥が見つかった場合、

保険がカバーする範囲内で補修費用などを現金で支払ってもらえるものです。

この保険を利用してインスペクションの不備を補ってみてください 。

まとめ 「安心 R 住宅」の普及に欠かせないものとは

既存の中古住宅に対して

「品質が良く安心して購入できる」

「中古住宅だけど綺麗であり、中古ならではの良さがある」

「選ぶ時に必要な情報が十分に提供されていて納得して購入できる」など、

普及すると、中古住宅を購入しようと考えている消費者にとって

メリットも多い今回の新制度ですが、 はたして一般に広く普及するのか、

今後の動向に注目していきたいと思います。

そしてこのブログを最後までお読みいただいたあなたも、

もし空き家問題でお困りでしたら、

「安心 R 住宅」という制度が新しくスタートしておりますので、

最寄りの住宅会社・不動産会社にお問い合わせまたはご相談ください。

国土交通省 「安心 R 住宅」に関するホームページはこちら

増加する「空き家」問題の解決法 「安心 R 住宅」で中古住宅を再利用する  終わり

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