緊急提言 西日本豪雨を受けて 自然災害のリスクマネジメントを再考してみましょう

緊急提言 西日本豪雨を受けて
自然災害のリスクマネジメントをもう一度考えてみましょう

西日本を中心とする豪雨災害のお見舞い

この度の、西日本を中心にした記録的な豪雨により亡くなられた方々に
謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様並びにその
ご家族の皆様に心よりのお見舞いを申し上げます。

皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

ファイナンシャルプランナー  FPユウ

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私たちは自然災害からどのように身を守るのか

西日本豪雨災害  2018年7月 またしても日本を甚大な自然災害が襲い、多くの

犠牲者を出してしまいました。

このような大きな被害が出た後で今更感は拭えませんが、

私たちは自然災害からどのようにして自分の身を守ったらいいのでしょうか? 

皆様の財産を守るだけではなく、命を守ることも、私どもファイナンシャルプラン

ナーの仕事だと思っておりますので、私なりの提言をしてみたいと思います。

異常気象の実態を知る

これまで30年に一度くらいの頻度で発生すると言われていた猛暑・豪雨・竜巻・
土砂災害・
などの極端な異常気象がより頻繁に起こるようになりました。

過去の異常気象を緻密に分析すると、明らかに地球温暖化の影響が見られます。

今回の西日本豪雨のような強い大量の雨は、地球温暖化の影響で今後はもっと頻繁にもっと強く降るようになると思われます。

こうした気候変動によって今後起こる事もリスクマネジメントとして考慮しておかなければいけません。

気象観測が始まったのは明治の終わり頃からだといわれています。
そのうち気象データは100数十年分しかなく、本当に役に立つのは60年分余りの
データしかありません。

今まで以上に自然災害リスクが高まると思われるため、今までの気象データやこれまでの経験をもとにした防災では、今後は対応できなくなる可能性が高いと思われています。
残念ながら今後数十年以上にわたって今以上に温暖化が進み、その影響が顕著になるのは避けられない現実なのです。 このことを基に最良の防災対策を考えて行かなければなりません。

今後も異常気象・集中豪雨は続く

日本では地球温暖化の影響で今後も強い雨が降る回数は増えてくると思われます。確実に降水量は増えるため、今以上に備えが必要になります。
ぜひともそれを前提として災害から身を守ることを考えていただきたいものです。

近年は地震だけではなく異常気象に伴う風水害や竜巻・落雷など様々な自然災害が日本中で頻発しています。いずれにしても自然災害に伴う損失はそれまでの安定した生活を一変させるほどの影響の大きいものと 心得ておくことが大切です。

国や地方自治体でも様々な防災を行なっていますが、実は個人でもそれは同じことで、これまでの経験に基づく判断ではなく客観的な気象情報をもとに、例えばもう2~3時間早く避難するといった行動を心がけることです。

豪雨で今夜は土砂崩れの危険がある、という警報が出た時に、いち早く逃げ出しておけば少なくとも今回の西日本豪雨でも、命が助かった人はもっと多くなっていたはずです。

自然災害からどう身を守るか その基本中の基本を知る

 自分が今住んでいる街の危険度をよく知っておきましょう。 
  そして普段から危機意識を持っておきましょう。

普段の心構えとして、まずは自分が今住んでいる街の危険度を、各市町村が作成
している「土砂災害危険箇所図」ハザードマップなどで確認しておくことです。 

皆さん、ハザードマップにじっくりと目を通したことはございますか?
ハザードマップというものがあるのはわかっていても、意外とじっくりと目を通して確認してはいないものです。 


実際に自宅や会社の周辺などを歩いて、危ない場所や避難場所を確認しておく
なお良いと思われます。 

普段から自分の住んでいる地域の地形に潜むリスクをよく知っておくことは、予期せぬ災害から自分の身を守るのために一番大事なことです。

※全国の各自治体のハザードマップが見られる国土交通省のハザードマップポータルサイト
はこちらです。

 気象情報を必ずチェックすること

気象情報は必ずチェックして下さい。 気象庁は災害が予想される場合には注意報や警報等の気象情報を発表します。

危険を察知したらそれを避ける行動をする。 これは鉄則です。 ぜひこれからは各自でそれを心がけるようにしてください。 
警報が発表されたら、市区町村が発表する避難に関する情報にも注意して、必要に応じて速やかに避難しましょう。

2013年から運用を始めた「特別警報」はこれまでの警報の発表基準をはるかに超える大雨集中豪雨や大津波などが予想され、重大な災害の危険性が著しく高まっている場合に発表されます。  
今回の西日本豪雨でも「大雨特別警報」が発表されました。

特別警報が発表される時は、既に重大な災害が起きていてもおかしくない状況のときです。 特別警報はいわば最後の情報です。大事なのはこの特別警報の前にどれだけ事前に準備をして早く避難できるかです。

とにかく特別警報が発表されたら無条件で、直ちに避難場所へ避難することが最も大切なことです。

ただし家の周囲が浸水していたり、夜間で暗い時は外出するとかえって危険なためそのような場合には家の二階や、土砂災害に備えて崖と反対側の部屋など少しでも安全な場所に移動することが大事です。 
特別警報の発表を待たずに早め早めに行動することが大切なのです。

また指定河川洪水予報や氾濫注意情報・氾濫警戒情報など も発表されることもありますので川の近くに住んでいる人は注意が必要です。

記録的短時間大雨情報は数年に一度しか発生しないような大雨を観測した時に発表されます。 この情報が出た時にはその場所はかなり危険と言えるでしょう。

三 災害時の心構え

人は危険が身近に迫っていても今回も大丈夫とか、自分だけは大丈夫とか考えてしまいがちですが、このような根拠のない楽感的な考えは捨て去って安全第一の行動をすることが一番大事なことです。

経験による思い込みや油断は絶対にしないで下さい。

災害時には入手できる情報をフルに活用して、平常時に調べておいた情報と組み合わせて自分にとって最適な安全確保の行動を取ってください。 

自分の身は自分で守ることが基本です。

自然災害に対する自分でできるリスクマネジメントって何でしょう

゛財産を守る゛という視点も大切です

防災ということに関しては、具体的な対策となると、つい ゛自然災害だから生命や身体を守るにはどうしたらよいか ゛ということに偏りがちですが、財産を守るという視点が弱いような気がします。

大災害の後には、これから生活再建に向かおうという時なのに、住む家ばかりか、貯蓄や保険金などもないまま明日への希望を見出せず、自ら命を絶つ被災者がいらっしゃると聞きます。

これではせっかく災害から逃れて生き延びたとしても、そこには苦しみしかありません。

今後30年以内の発生確率が70%と、非常に高いとされる「南海トラフ巨大地震」「首都直下型地震」では甚大な被害が予想されています。 
そうなると国や自治体からの支援すら当てにできません。

まずは被災しないこと、または被害を最小限に抑えることが大切ですが、いざという時への準備など、自分でできるリスク対策をしっかり立てておくようにすることが大事です。

生活再建のためには莫大な費用がかかります 「防災積立」をしてみませんか

生活再建に必要な金額をすべてカバーできるわけではありませんが、今すぐにでも始められる自然災害へのリスク対策に役立つ方法をひとつご紹介します。

それは非常時に備えて毎月コツコツと一定の金額を捻出し、強制的に積み立てておくことです。
目標を立てて毎月必ず「防災積立金」として決まった金額を貯蓄するようにしておくのです。 

これでいざという時にはその積立金を生活再建費用の一部として活用することができます。

リスクマネジメントをするにあたって重要なのは、もし今災害が起きたら、どうやって家族の生計を立てていけるのか、シュミレーションを欠かさないようにすることです。

通常のライフプランだけではなく、災害時ライフプランを別枠で新たに作り、準備しておく必要があります。 

住宅ローンの残高を確認したり、住宅の耐震性から損失額を算出し、自宅再建の
ための貯蓄や保障は十分なのかをチェックする一方で、生活費をはじめとして今後
どのような支出があるのかを考えて対策を練っておくようにしなければなりません。 そのために「防災積立金」を準備しておくのです。

これからの自然災害リスクマネジメント 自然災害から身を守る防災術とは

今回の西日本豪雨で200人を超える死者・行方不明者が出てしまいました。 
これほどの甚大な被害が出たのは、人間には抗うことのできない自然災害であったことはもちろんですが、それ以外に何か大事なものを忘れていた事も原因の一つだったのではないかと思わずにはいられないのです。

忘れていた大事なもの、それはズバリ東日本大震災の教訓です。

東日本大震災の教訓が生かされていないことを嘆く

7年前の東日本大震災のときでも「大きな震災はまだ先のことではないかとか、警報が出ても大きな津波が来たことはないから」といった思い込みが働いて事態を楽観視させ、その結果避難のタイミングを逃したという悲しい過去があります。

今回の西日本豪雨にしてもそうです。今年だけではなくここ数年毎年のように日本各地で甚大な大雨被害が起こっていたではありませんか。

こうして見ると残念ながら東日本大震災の教訓はほとんど生かされていないと言ってもいいでしょう。  

日本人というのは、災害が起きるたびに大騒ぎするのですが、しばらく経つとすっかり忘れてしまうことの多い人たちです。
大規模災害の記憶が薄らいでゆくのはだいたい5年ぐらいと言われています。

特に被災地以外の人達は、今度は自分たちの居住している地域が被害に遭うのではないかという災害予測に対し、なぜか「まだ大丈夫」根拠なき楽観意識に流れるようになります。

そしてまた同じような災害に遭い、同じような被害を受けることになるのです
同じ過ちばかりを繰り返す、あまり学習しない人たちではありませんか。
その楽観論」はどこから来るのですか?と思わず言いたくなります。

正常性バイアス 逃げ遅れる心理の恐ろしさ

この楽観意識に関してさらに付け加えると、大災害が起こったときに必ず出てくるキーワードがあります。

それが「正常性バイアス」という心理学の用語です。
医療用語としても使われています。 

この「正常性バイアス ( 偏見 ) 」というのは、人間が予期しない事態に直面した
とき゛そんなことはありえない゛という「先入観」や「偏見 (バイアス) 」が働き、
物事を正常の範囲内だと自動的に認識する心の働き(メカニズム) を指します。

今回のような、災害が起こると逃げ遅れが繰り返される原因について、 災害心理学の専門家は、「正常性バイアス」「経験の逆機能」という二つの人間心理が関係していると指摘します。

人間は日常生活で小さな異常があっても、一定レベルまでは「大したことはない。正常の範囲内だ。」と勝手に解釈する性質があります。
毎回毎回、物音などに驚いていては精神的に疲れてしまい、精神のバランスが保てなくなる、そのようなストレスを回避するために自然と脳が働きます。

このように、心の平静を守るために人間に本来備わっている機能「正常性バイアス」なのです。

この心理が災害時には悪く作用し、危機を楽観的に捉えてしまうリスクがあることが度々指摘されてきたのです。

今回の豪雨災害で逃げ遅れた一部の人たちには、この「バイアス」が働いたと専門家は見ているのです。

一方、「経験の逆機能」という別の心理も働いたのではないかとも言われています。

自分が体験しているが故にその記憶に縛られ、より大きな危機に気がつかないという心理で、東日本大震災でも注目されていました。 「あれほど巨大な津波が来るとは想像できなかった」と話している人が多いということが後に明らかになっていたのです。

この二つの心理を見ても、人間は地震・津波・洪水・大雨・土砂災害・火災などの命に関わる危機に実際に直面したとき、自分の身を守るために迅速に行動できる人は驚くほど少ないことが明らかになっているのです。

災害の記憶を風化させないために 常に悲観論を持て

大災害の悲惨な記憶を風化させないように、もう一度防災対策を見直してみる必要があると思います。

東日本大震災の被災地で話を聞くと、ほとんどの方は同じような嘆きをつぶやいています。
「大地震や大津波がいつか来ると思っていましたが、でもそれがまさかあの日だとは思いませんでした。」と、多くの被災者が語っているのです。

ですから、経験による思い込みや油断は絶対にしないで下さい。

東京でも70%の確率で起こるといわれている、「首都直下型地震」はすぐには起こらないであろう、と多くの人が勝手に判断していますが、そのような保証はどこにもありません。

もしかしたら今夜にでも災害が起こるかもしれないと考え、最悪の事態に備えて
準備するようにしましょう。

つまりいつでも「悲観論」を忘れずに持っていたほうが良いということです。
そうやっていつでも心の準備をしておけば、普段は安心して楽観的に生活するこ
とができるはず
、と私は思うのです。

 

結論として、自然災害のリスクマネジメント 自然災害から身を守る防災術とは
か? ということの答えとしては、「防災術とは 技術的なことだけではなく、
いつ
か大災害は必ずやってくる、逃れようがないのだという 悲観論 ゛を持って
れでもなお 楽観的に生きることが大切なのではないか」と考えるのです。

もちろん災害防災訓練などには必ず参加し、飲料水など最小限の備蓄品と緊急避難用具あるいは防災用具一式の準備だけは忘れないようにしておいてください。

緊急時 いざというとき私たちは一体どうしたらいいのでしょうか?

突発的な災害や事故に遭遇した場合、事態の状況をとっさに判断できず呆然としてしまう人がほとんどといわれています。

「緊急警報や避難速報の報道に怯えて体が動かなかった」とか「非常ベルの音で
凍りついてしまった」という話をよく聞きますが、こういうときこそ必要なのが、「落ち着いて行動すること」です。

そのために有効なのは「訓練」です。
訓練を重ねることで、いざというときに、自然にいつもと同じ行動をとることが
できます。
災害時に訓練と同じ行動をとることによって身を守ることができるというわけです。

非常事態の際に「正常性バイアス」に脳を支配されないよう、本当に危険なのか、何をしたらいいのかを見極める判断力を養っておきましょう。

緊急提言 西日本豪雨を受けて
自然災害のリスクマネジメントを再考してみましょう 終わり

※参考文献 文中の気象データに関しては「Journal of Financial Planning No. March 2016」を参考に
させていただきました。

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