悪質クレーム (カスハラ) の定義と その対応策ガイドラインを先行して考えてみました

今回のブログは「ハラスメント最前線」と題して、現在の日本のハラスメントの現状に関して、著述させていただきました。
前編・後編の二部構成になっています。 

前編はパワハラ関連です。「パワハラ防止法」が成立したのにもかかわらず、懲りずにパワハラを行っている管理職 (パワハラが止められない上司) が相変わらず多いようです。
そんなパワハラ上司の方々に是非とも教えてあげたい『ハラスメント裁判事例と法的責任』について書かせていただきました。

前回のブログ
「パワハラ防止法」が成立したのに 相変わらずパワハラする人に教えたい裁判事例と
法的責任 
をご覧ください。

後編はカスタマーハラスメント関連です。
「悪質クレーム (カスタマーハラスメント)」の定義と、その対応に関する指針 (ガイドライン) について今回のブログでお伝えします。 

「ハラスメント最前線」後編

悪質クレーム (カスタマーハラスメント) の定義と
その対応策に関するガイドラインを先行して考えてみました

はじめに

 最近、流通・サービス業、介護業、運輸・鉄道サービス業などに従事する労働スタッフに大きなストレスを与えている、消費者からの「悪質クレーム」や「暴言・暴力」といった迷惑行為が数多く発生し、大きな社会問題となっています。 

テレビでも一般の人の投稿動画などを取り上げて放送するようになり、様々な流通・サービス業の店舗などで、何か不当な言いがかりをつけられ、従業員が客に謝罪しているような場面を数多く見かけるようになりました。
中には土下座を強要するような酷い輩もいるようです。

このようにして日常的に消費者からの謝罪要求やクレームを受けることが増えているようです。 何か客が”異常に偉そうにしている”のが、見ていて大変不快な気分になります。

このように、社会通念上許される範囲を超えて行われる過度な「悪質クレーム」という消費者からの不当な要求は、ハラスメントの新しい領域 (=カスタマーハラスメント) といわれ、最近では特に大きな社会問題となってきているのです。

 

悪質で執拗なクレームや無理難題を突きつけられる、カスタマーハラスメント (カスハラ) は、一人の消費者 (顧客) からだけではなく、企業間の取引関係の中でも起きる可能性がありますが、これらは企業間では「優越的地位の乱用」として「独占禁止法」で禁じられています。

先日成立したばかりの「パワハラ防止法」では、『取引先の相手企業による悪質なクレームも 職場でのパワハラと類似性があるものであり、ハラスメントに値するものである』として、カスタマーハラスメントとして認定し、専門の相談窓口を設けたり、カスハラの被害を受けた従業員の希望に応じて配置転換をしてあげるなどの対策を取ることが可能になりました。 
また、取引先相手企業にカスハラを行わないように改善を申し入れることができるようにもなりました。

さてそれでは、悪質クレームの現状とタイプ別のカスタマーハラスメント対策について考えていきたいと思います。

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カスタマーハラスメントは労働問題? 消費者問題? 

一般的に職場のパワーハラスメントについては、職場内の人間関係において発生するものが多く、使用者には労働契約に伴う「安全配慮義務」があるので、パワハラは間違いなく「労働問題」です。

それでは、顧客や取引先など外部の者からの悪質な迷惑行為があるカスタマーハラスメント (カスハラ) についてはどうでしょうか?
カスハラは一見すると消費者問題であるかのように見えますが、悪質なクレームなどの迷惑行為があった場合には、使用者は労働者の心身の健康をも含めた生命・身体等の安全に配慮する必要がある場合があります。


そのことを考慮すると、職場のパワーハラスメントと類似性があるものとして対応することが必要で、ただの消費者問題と片付けてしまうわけにはいかないと思います。
つまり、カスタマーハラスメントは消費者問題であるだけではなく、労働問題でもあるというわけです。

 

パワハラとカスハラの決定的相違点

しかしながら、顧客や取引先からの悪質な迷惑行為 = カスタマーハラスメントへの対応は、職場のパワーハラスメントへの対応とは次の点で異なります。

① 職場のパワーハラスメントと比べて、実効性のある予防策を講じることには困難な一面があること。

つまり、迷惑な客はいつどんな悪質クレームをつけてくるかわからず、予想できないため、前もって対応することが困難ということです。

② 顧客に対しては、就業規則などの事業主が決めた規範の影響が及ばないため、対応に実効性が伴わない場合があること。

要するに会社のルールなどは悪質な顧客 (クレーマー) に対しては全く通用しないということです。 ルール完全無視だからこその悪質クレーム = カスタマーハラスメントと言えるのです。

③ 顧客の要求に応じないことが事業の妨げになる場合があること。

つまり、悪質クレーマーに対してその要求に応じずにいることが、却ってクレーマーの逆鱗に触れ、長時間にわたって店舗などに滞在して迷惑行為をやり続けることによって、業務の妨げになってしまうこともあるということです。

④ 問題が取引先関係企業との商慣習や取引慣行に由来する場合は、一般の顧客クレーマーとは違い、普通にできる範囲での対応では解決につながらない場合があること。

 普通の接客や営業活動、また苦情相談窓口などの顧客等への対応業務には、そもそもそれ自体に顧客等からの一定規模の注文や要求、クレームへの対応が含まれていること。

これらの違いが、「顧客からの悪質クレーム」と「職場のパワーハラスメント」との対応の違いになります。

ご覧のように、パワーハラスメントとの相違点を踏まえて見てみると、事前にクレームをつけてくる迷惑行為者が予見できない場合には予防することが難しいと考えられます。 

したがって顧客や取引先からの迷惑行為への対応策として事業者が取り組む対策については、一定の限界があると考えられます。
残念なことですが現状ではそのようなことになっています。

  

そこで、厚生労働省ではカスタマーハラスメント対策として、個別の労使のみならず業種や職種別の経済団体や、経済産業省、消費者庁、中小企業庁などの関係省庁と連携して、来年 (2020年) の春までに企業向けの『指針 = ガイドライン』を作ることになりました。 

果たしてどんな『ガイドライン』が出来上がってくるのでしょうか?


でもここで一つ問題があります。 たとえ厚労省が『指針』を作ったとしても、クレームが悪質かどうかを現場ですぐに判断することは非常に難しいということがあります。 

クレームが正当なものなのか、それとも悪質で不適切なものなのかどうかの判断は現時点では具体事例が少なく、裁判判例も多くないため非常に難しいということなのです。 

そこで、今現在で分かっている「悪質クレームの定義」と、その対応に関する『指針 = ガイドライン』について、私なりに勝手に先行して考えてみましたので、公開してみたいと思います。

今回このブログでお伝えするテーマは次のようなものです。

・最近の悪質クレームの傾向と実例

・悪質クレームの定義

・悪質クレームの類型と対応

最近の悪質クレームの傾向

最近の悪質クレームの特徴としては、大きく分けて二つの傾向がみられるようです。

一つ目は高学歴・高所得といった社会階層が高い方、いわゆる高インテリ層の方たちからのクレームが多く見られることです。

年齢的には40代から70代ぐらいまで、いわゆる現役世代からリタイアしたシニア世代まで幅広い層に渡って見受けられます。
男女別で言うと男性の方が多いようです。 

これらの層の人間は自尊心が高く、完全主義的な傾向が強いことに起因するものと思われます。 

この層の人たちのクレームの特徴として、『謝罪文を出せ ! 』とか『社長を呼べ ! 』などの要求をして、会社や代表者に直接責任を取らせようとするものが多いようです。

 

二つ目はもともと社会に不満の多い中間階層のごく普通の方たちなのですが、日常のストレスをサービス業に従事する従業員たちに向けてしまう傾向があり、接客に関する言いがかり的なクレーム大きな声を張り上げて怒鳴るような行為をする人たちが中にはいらっしゃいます。

その背景には、格差社会の拡大といった社会問題が大きく関わっているのではないかと私は考えています。

悪質クレームの現場から  

悪質クレームの例とそれに該当する刑法上の違法行為にも触れてみました。 

・『店員・従業員の対応が悪い! 』と執拗に指摘した

・『担当者の態度が悪い! 首にしろ!』と無茶な要求をした

・『お前プロだろ!? できないなら仕事やめちまえ! 』と長時間にわたって
 怒鳴られた  

・『謝罪文書を出せ! 一筆入れろ! 』と要求した  強要罪 (刑法223条)

・『新聞に謝罪の広告を出せ! 』と無理な要求をした  強要罪

・『商品にカビが生えている! こんなもの客に出しやがって! 土下座しろ! 』などと言いがかりをつけ、従業員の身柄を長時間にわたって拘束した
→ 威力業務妨害罪 (刑法234条) 

・『社長を出せ! 責任者を呼べ! 上の者を出せ! 』のフレーズを繰り返し連呼し、要求し続けた  強要罪

・店頭や事務所に居座り、大声で非難し続けて帰ろうとしない
→ 不退去罪 (刑法130条) 

・普通のお客様であれば受け入れるであろう解決案を拒絶し続ける

悪質クレームの定義がない? 判断の難しさ

悪質クレーム問題の難しいところは、悪質性の判断の難しさにあります。
悪質クレームの明確な判断基準がないということがその原因です。

ですから仮に裁判になった時などに、対象者の行為が違法と判断されるのか、適法と判断されるのかが不明確で困難な場合が多いのです。

そもそも「悪質クレーム禁止法」または「カスタマーハラスメント禁止法」などといった法律が存在しないのですから、「悪質クレームの定義」などあるわけがありません。ただし今のところは。

しかし、業界団体が司法判断の他に独自に、悪質クレームの判断基準を作り、団体を構成する企業がその基準を共有することによって、 社会的事実としての慣習法ルールを形成して、企業が自発的・積極的に悪質クレームに対応することをしやすくすることはできます。 

そこで流通・サービス業に従事する労働者等で組織される日本有数の労働組合である UA ゼンセンが作った独自の「悪質クレームの定義」がありますのでご紹介しましょう。

悪質クレームとは「社会常識を大きく超える迷惑な要求者による要求であり、
その要求内容または要求態度が社会通念に照らして著しく不相当であるものを
いう」 とされています。

かなり抽象的な表現方法ですが、今のところこの定義が「悪質クレームの定義」としては一番適切なものと考えられます。

良いクレーム、悪いクレーム、判断の難しいクレームの違いは?

お客様からクレームを受けることがあっても、はたしてそれが悪いクレームなのか、そうではない役に立つ正当な良いクレームなのかどうか、線引きが難しいところがあります。

クレームの中には正当なクレーム (良いクレーム)悪質なクレーム判断の難しいクレームがあり、悪質クレームと思われるクレームの中にも、要求の内容自体には特に問題が無いものの、その要求態度に問題がある場合や、反対に要求態度には問題がないものの、要求内容が受け入れがたいものがある場合や、その複合型の場合などがあり、様々な類型が考えられます。

良いクレームとは、正確には苦情というより「助言 = アドバイス」に近いものです。親切心から普通に意見を言い、ダメなところの改善を求めることです。
そんな良いクレームについては真摯な姿勢で対応することが、仕事をする上で大切な心がけといえるでしょう。
お客様の貴重なご意見として甘んじて受け入れ、耳を傾けてみるべきでしょう。 

判断が難しいクレームとは、主張は正しいものであっても、伝え方や態度が威圧的で店員を追い詰めるような話し方をした場合のクレームです。

もちろん上に記載したように、恐喝や脅迫といった発言や行動をすればカスタマーハラスメントとして判断することもできますが、あからさまに法律に抵触しない限り悪質性を判断することが難しく、「遠回しにほのめかす」ような発言などではカスタマーハラスメントとは言い切れない部分があるようです。 

悪質クレーム ガイドライン で規定してほしい事項 

クレームへの一般的な対応について

悪質クレームの定義に基づいた判断をするという前提で、通常の意見や改善を求めるクレームについては真摯な姿勢で対応することが、仕事をする上で基本とも言うべき大切な心がけです。

その中で悪質クレームなのかどうかがわからない顧客に対しては、通常の顧客と同様の誠意ある対応をしつつ、悪質クレームになるかどうかの判断材料を確実に集めて明確にさせる必要があります。

特に電話によるクレームについては、今後もしも裁判事例になったときの証拠となるものですから、必ず録音して音声を保管しておくように社内規則で定めておくことが望ましいと思われます。 

悪質クレームへの謝罪の方法 重要

クレームがあったら謝る対象を明確にしてから謝ることです。
でも、まずは相手をなだめるためにも、とりあえず謝罪しておきます。

例えば、『この度は不快な思いをさせてしまいまして、誠に申し訳ありませんでした』と言って謝罪しておきましょう。 

ここでは、「不快な思い」の部分が重要となります。 

この謝罪の言葉のポイントはあくまでも、「顧客に不快感を抱かせたこと」に対しての謝罪であって、企業側が何らかのミスをしたことに対して謝罪しているわけではないということをはっきりと相手に伝えることです。

これは非常に大切なことです。

謝罪の方法の最重要ポイントです。

謝罪をしたからといって法的責任を認めたことにはなりません。

ミスに対して謝罪するのは、ミスがあったことを確認できた後であり、その場合の謝罪もミスの程度に応じた相応なものであるべきでしょう。

顧客のクレーム内容の正確な把握と事実確認  ( 省略 )

悪質クレームへのタイプ別 撃退 マニュアル

1 長時間にわたり従業員を拘束する長時間拘束型クレーマーへの対応

顧客が従業員に対し長時間にわたってクレームを言い続ける場合があります。

業務に支障が出ることが確実なので、誠意をもった対応をした後、一定時間を超えてもご理解いただけない場合にはお引取りを願うようにすること。

この場合の一定時間とは20分から30分前後で、途中で専門のクレーム担当者に交代してもらい、会話の録音もしておくと良いでしょう。

それでも退去しない場合には毅然とした口調で退去を求め、場合によっては警察に連絡するようにしましょう。

2 何度も同じ内容のクレームを繰り返すリピート型クレーマーへの対応 

リピート型クレーマーは繰り返し電話での問い合わせをしてくるケースが多いので、相手の名前と連絡先を確実に聞き取った上で、迷惑な問い合わせの回数が 3 回以上来たら注意して、これ以上対応できない旨をきちんと伝えるようにしましょう。
それでも繰り返しクレームが来た場合にはブラックリスト化しておき、電話の通話記録を残し、上司が対応して窓口を一本化し、『これ以上クレームをおっしゃることは迷惑であり、速やかに止めていただきたい』旨を毅然とした態度で伝えるような対応を取るようにしましょう。

しかしその後も繰り返された場合には、威力業務妨害罪として警察へ通報するようにします。 

3 大声を出して威嚇する暴言型クレーマーへの対応

暴言型クレーマーの特徴

・大きな怒鳴り声を上げる
・「バカ!」「死ね!」「殺すぞ!」「ブス!」といった侮辱的発言をする
・名誉毀損行為あるいは人格否定行為をする。

大声を出した場合は『他のお客様に迷惑です。お止めください』と言い、退去することを求め、同時に録音を開始する。

侮辱された時は絶対に謝ることはせず、暴言の程度がひどい場合には退去していただくように命令する。

それでも止めない場合には、業務妨害を受けたとして警察を呼び、録音された証拠の音声を基に提訴を検討するようにする。 

 

暴力型悪質クレーマーへの対応

暴力型クレーマーの特徴 

・胸ぐらをつかむ。殴る。叩く。蹴る。故意にぶつかる。などの危険な接触行為はすべて暴力型になる。

・接触がなくても、殴りかかろうとしたり、椅子や棒を振り回したり、ドアを乱暴に強く開け閉めするような危険行為もすべて暴力型に入る。

暴力型クレーマーは、他のお客様に被害が及ぶ可能性があるので、複数名で対応すること。 危険を感じるような暴力行為があった場合にはすぐさま警察に通報し、警官に対応してもらうようにしたほうが無難です。 警官が来ても暴力行為が収まらない場合は、暴行の現行犯として拘束してもらいます。

 

威嚇・脅迫型クレーマーへの対応

威嚇・脅迫とは従業員に危害を加えることを予告して、怖がらせることです。 

例えば、「◯◯するぞ」という言葉による脅し、反社会的な勢力を匂わせるような発言、または異常に接近しながら怖がらせるような行為をすることをいいます。

対応方法としては、直ちに上司の担当者に交代してもらい、威嚇・脅迫の中止を求めて、それに応じなければ直ちに警察に通報するようにします。
万が一に備えて身の危険を守る行動をとるようにしましょう。

権威型クレーマーへの対応

権威型クレーマーとは、やたらと威張り散らし、権威を笠に着て要求を通そうとするクレーマーのことで、大会社の元役員や元大学教授などに多く見られるタイプです。威張るだけではなく、やたらと説教してくる人も多く、説教型クレーマーとも言われたりします。

特別扱いを要求したり、文章での謝罪を要求してくるようなことであれば権威型クレーマーと判断しますが、それらのクレームには絶対に応じる必要はありません。

拒否したからといって暴力を振るってくるようなタイプではないので、毅然とした態度で断固として拒否しても構いません。

金品要求型クレーマーへの対応 

満足できなかった商品やサービスに対して金銭などを要求するクレーマーも存在しています。 また、クレームにかかった時間に対して金銭を要求する、恐喝とも思える行為をする者や、サービスを受けたにも関わらず支払いを拒否する、悪質な行動をする者もいます。

これらの金品要求型クレーマーに対しては『金銭のお支払いのご要望につきましては、はっきりとお断りさせていただきます』と毅然とした態度で申し伝え、それでもしつこく要求を続けるようであれば、『これ以上続けられると恐喝罪になる恐れがありますよ』と言ってやりましょう。

SNS/ネット誹謗中傷型クレーマーへの対応

インターネット上で会社や個人の名誉を毀損したり、プライバシーを侵害する情報を掲載したりするタイプの悪質クレーマーです。

最もネット時代の闇を反映した新しいタイプのクレーマーで、一番厄介な存在です。 このタイプは発信者の正体の把握が困難であり、情報が拡散することにより被害者が永遠に被害を受け続ける可能性もあるため、対応が非常に難しい面があります。 できるだけ迅速な対応が求められます。

ネット上の掲示板や SNS で被害を受けた場合は、まず第一にその管理・運営者に削除を求めるようにすることです。

それが困難な場合には「プロバイダ責任制限法」という法律により、法務省の人権擁護機関である法務局に相談し、法務局からプロバイダーへ、発信者の情報の開示請求と人権侵害情報の削除要請を依頼することができます。

 

悪質クレーム対応 まとめ

社会通念上受け入れられないことはきちんと断るという毅然とした態度が必要であること。 これは企業の従業員の保護または業務に支障をきたさないために最も重要なことである。

誠意をもって対応した上で、常識の範囲を超えた不当で過剰な要求については、もはや顧客ではなく悪質クレーマーであると判断する。

悪質クレームに対しては相手の言動や圧力に負けずに要求に対して毅然とした態度で拒否をする。

問題を複雑化、長期化させる傾向のあるクレームについてはクレーム専門の上司の者が対応する。

暴力型、威嚇・脅迫型などの犯罪性の高いクレームに対しては警察に依頼し、また暴言型やネット誹謗中傷型などの訴訟に発展するおそれのあるクレームに対しては、法律の専門家である弁護士に相談するなど、対応を切り替えるようにする。 

 

 

クレーム対応については企業ごとに違っている場合があり、従業員が行うクレームへの対応も大きく違っています。

ある企業では一定のレベルを超えると悪質クレームと判断して、毅然とした対応を取っている企業もあれば、あくまでも 「顧客至上主義」の中で、お客様には納得のいくまで対応するという基準を設けている企業もあります。
もうすでに “お客様は神様” という、古い日本的な考え方は時代遅れなのですが、 こうした企業の対応の差が悪質クレームの温床になりやすく、産業全体への影響も少なくないという状況なのです。

悪質クレームに対しては、毅然とした対応を図るような産業全体の姿勢と、悪質クレーム対応の最低基準が必要であり、業界全体として認識を一つにしていくことが必要なのではないでしょうか。

最後に

悪質クレーム (カスタマーハラスメント) を行う人たちは理屈が通じる相手ではありませんので、理不尽な要求に対しては、 必ず毅然とした態度で、『申し訳ありませんが、できません』という対応を淡々と繰り返すのが最良の方法です。

相手はつまらなくなって、最終的には悪質クレームをすることはなくなるでしょう。 

また、クレーム対応を現場任せにするのではなく、企業側がカスタマーハラスメントを想定しておくことも必要です。

社内でカスタマーハラスメントの対応策や対応窓口をあらかじめ決めておき、一定の判断基準を作っておくと良いでしょう。

今後は行き過ぎた迷惑行為などの禁止や処罰規定を定めた「悪質クレーム対策法」(仮称) の制定も必要となってくるでしょう。

しかし法制化されるとしてもまだだいぶ時間がかかると想定されるため、当面は今後発表されるであろう「指針 = ガイドライン」の内容に期待して待つことにしましょう。

悪質クレーム (カスタマーハラスメント) はなくなることはありません。

企業と顧客がこの世に存在する限り、必ず起きるものです。

法制化されるまで毅然とした態度で乗り切らなければならないと心に決めておかれたほうがよろしいでしょう。

 

悪質クレーム (カスハラ) の定義と その対応策ガイドラインを先行して考えてみました
終わり

 

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