”カスタマーハラスメント” 問題 暴言&悪質クレームの酷い実態を見よ!!

人生100年時代 おひとりさま「終活」ブログ 番外編 その4

深刻化する ”カスタマーハラスメント” 問題
暴言&悪質クレームの酷い実態を見よ!!

[ 2019年5月30日  追記補正 最新版 ]

緊急投稿!! 

2019年 (令和元年) 5月29日  NHK『クローズアップ現代+プラス』にて「カスタマーハラスメント (カスハラ)」問題が再び取り上げられました。 

今回のタイトルは「カスタマーハラスメント ! 客の暴言で心が壊される」というものでした。

暴言や土下座の強要など、客からの悪質クレームや迷惑行為である「カスタマーハラスメント問題」を取り上げた、ドキュメンタリー番組の第2弾です。

昨年放送された第1弾では、スーパーやコンビニ、飲食店などのカスハラ事例が紹介されていましたが、今回の第2弾では公共交通機関 (運輸機関)や介護現場などで働く人たちからも「日常的にカスハラの被害に遭っている」との声が多数寄せられているという内容でした。

バスやタクシーの業界ではその密室性から客から暴言やセクハラを受けやすく、精神的に追い詰められ退職する運転手が後を絶たないという現状が報告されていました。

また介護現場では、介護の利用者に加えてその家族からもハラスメントを受けるケースが相次いで発生し、介護職員が離職せざるを得なくなる状態になっているということがわかりました。

 

なぜ「カスハラ」は起こるのか?
なぜ「カスハラ」は繰り返されるのか?

「カスハラ」を行う者の心理状態を、元加害者への取材などから深く抉り出した内容となっていました。

不安定な社会に生きる現代人の負の側面が見えてきたかのようです。

最後には、悪質クレーマーの「カスハラ」に対しては ”毅然とした態度で立ち向かうようにすること” という結論で締めくくられていました。

○この番組を見逃した方は、こちらの公式番組サイトからご覧いただけます↓

クローズアップ現代+プラス カスタマーハラスメント! 客の暴言で心が壊される

( 以下、オリジナル記事本文 )

はじめに

「カスタマーハラスメント」という言葉をご存知でしょうか? 

昨今では様々な「ハラスメント」が社会問題化していますが、

そんなハラスメント = 嫌がらせの一つの種類として「カスタマーハラスメント」と言われているものがあります。 

カスタマー」とは「顧客、得意先、取引先」などという意味です。

明確な定義ではありませんが「カスタマーハラスメント (カスハラ) 」とは

「悪質クレーマー (消費者) による自己中心的で理不尽な要求」のことです。 

大声で怒鳴ったり、土下座を要求したり、代金の支払いを拒否したり、不当な金銭要求をしてくる者がいます。

客という立場を悪用して、暴言を吐き、反抗できない相手を恫喝し、さらには悪質なクレームをつけるという、実に悪質で汚い行為を行う人達が目立って増えてきているのです。

ですからカスタマーハラスメントは、「クレーマーハラスメント」とも呼ばれることがあるようです。

今回は、流通・サービス業に携わる多くの人々たちが苦しんでいる、「カスタマーハラスメント問題」について深く掘り下げ、被害の現状を探り、その対策を考えてみたいと思います。

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目次

客からの暴言・恫喝・悪質クレーム 「カスタマーハラスメント」
社会問題化している

つい先日放送された NHK 総合テレビの「クローズアップ現代+(プラス)」でも、この深刻化する「カスタマーハラスメント問題」が取り上げられ、問題提起されていました。

このカスタマーハラスメントの被害に最も会いやすいのが、スーパー・コンビニ
などの店舗や専門店などの店員販売員、飲食店・居酒屋などの従業員、さらには様々な企業の「カスタマーセンター」のスタッフなどです。

カスタマーハラスメントの特徴

カスタマーハラスメントにはいくつかの特徴があります。

・大きな声を出す

・脅迫まがいの言動をする

・理不尽な要求をする

・長時間居座る

・屈辱的な謝罪の強要をする など

カスタマーハラスメントは様々な場所で起きています。

・飲食店、居酒屋

・専門店、小売店、スーパー・コンビニ

・病院、診療所  など

「カスタマーハラスメント被害」アンケートの内容

流通・サービス業に従事する人が多数加盟する労働組合「UAゼンセン」が2017年と2018年の2年間にわたって行った8万人規模のアンケートによると、組合員の7割以上が顧客からの何らかの過剰で悪質なクレームに苦しんでいるという結果が出ています。

被害の内容としては、例えば、朝まで正座させられて長時間拘束されたり、不当な金品の要求をされたり、 SNS などのネット上で誹謗中傷を受けたり、店員の身体に触れるなどのセクハラ行為を受けたりしたというものです。

アンケートの結果 顧客から受けたカスハラ被害件数の順位

1位 暴言

2位 威嚇・脅迫

3位 何回も同じクレームを言う

4位 権威的態度 (説教)

5位 長時間の拘束

6位 セクハラ行為

7位 金品の要求 (返金、賠償金の要求)

8位 暴力行為

9位 土下座の要求

10位  SNS などでの誹謗・中傷

他と比べて特に多いのが1位と2位の「暴言、威嚇・脅迫」で、普通の人が突然
「キレる」、いきなり「オマエ」呼ばわりする、など
年々、客のキレる視点が昔
とは違ってきているように思えます。

つまり、昔には考えられなかった、おかしなことでキレる客が増えてきたと感じられるのです。

「えっ、そんなことで?そこまで?」というような内容でクレームを言ったり、
大声を出したり、騒いだりする客が増えてきています。

3位の「特定の人物から何度も同じクレームを受ける」ことも問題です。
繰り返されるクレームは、もう「怖い」という印象しかありません。

カスタマーハラスメントによる被害の内容 タイプ別

長時間拘束型

 

悪質なクレームなどのカスタマーハラスメントにより、対応している従業員が
長時間拘束されるケースです。 

中には数時間に及ぶクレームを繰り返し何度も行う悪質な客もおり、そのために
従業員の労働時間が大幅に割かれ、他の業務が滞ってしまう場合もあります。

また、とても信じられない非常識な理由で土下座を強要され、正座させられた上
長時間説教させられた例もあります。 

これらは完全に刑法上の強要罪・脅迫罪に問われる可能性があり、さらには、
「お引き取りください」と言っても帰らないと、
不退去罪にも該当します。

当然このような悪質クレーマーへの対応により、従業員は強いストレスを感じ、
中には精神疾患を発症する者もいます。

威嚇・脅迫型

『誠意を見せろ』などと脅迫されるケースや、「大声で怒鳴る」などの威嚇とも
とれる行為に出るクレーマーも存在し、これらも同様に脅迫罪・強要罪に該当する可能性があります。

不当な金銭要求型

満足できなかった商品やサービスに対して金銭などを要求するカスタマーハラスメントも存在しています。

また、クレームにかかった時間に対して金銭を要求する、恐喝とも思える行為をする者や、サービスを受けたにも関わらず支払いを拒否する、悪質な行動をする者もいます。 これは刑法上の恐喝罪に該当します。

SNS 脅迫型

店員に対し不当な言いがかりをつけた挙句、客に土下座して謝罪している店員の
様子を動画で投稿し、 SNS などのネット上に公開するケースもあります。

また、そういった投稿を見た他のユーザーが面白がって拡散などを行ってしまうと、さらに被害が深くなってしまいます。

これにより企業側店側の方はもちろん、対応した従業員店員に対してプライバシーの侵害などの損害を与える場合もあります。

相次ぐ従業員の離職問題

日本には昔からお客様のことを一番に考えるという、「お客様第一主義」の観念
がありますが、それが裏目に出て、店のスタッフや従業員が強いストレスを感じ、
精神的に追い込まれていくという、悪い現状が見えてきています。

アンケートの中には、過剰なクレームのせいで精神疾患を発症したことがあると
いう回答もありました。
一刻も早く適切な対策を考えなくてはいけない段階に来ているようです。

深刻化する悪質なクレームは企業の活動にまで影響を与えています。

追い詰められた若い働き手が次々と職場を離れているのです。

たくさんの人が見ている前で、自分は何も悪くないのに怒鳴られて暴言を吐かれ、挙句の果てに何時間も拘束されて説教され、耐えられなくなって何人も仕事を辞めているのです。 

精神的に追い詰められてまで続ける仕事ではないと考える若い働き手が多く、人手不足なので代わりの人材はなかなか見つからず、企業側 (店側) にとっても大変な
デメリットになっています。

なぜカスハラを行う悪質クレーマーが増えたのか?
その深刻な背景を探る!

カスタマーハラスメントを行う人たちが増えた背景には様々な要因があると言われています。 その要因を探ってみましょう。

1 過剰サービスによる「過剰な期待」

接客や商品の包装など、やってもらって当たり前の過剰サービスが、私たち日本人のサービスの標準になってしまっていることが、カスタマーハラスメントが増えた大きな要因だと言われています。

消費者の期待するサービスのレベルがどんどん上がっていき、店のサービスがそのレベルに達しないと大きな不満が生まれ、それが行き過ぎたとき、悪質なクレームにつながることになってしまうわけです。

過剰なサービスが生まれる背景には、日本の企業風土の問題があります。
同じようなサービス商品を複数の会社が扱う(売る)ことが多く見られます。
これを同質競争といい、商品に差がない分、顧客を得るために過剰なサービス合戦になる傾向があります。

A社がここまでサービスをするなら B 社はそれ以上のサービスをする、といったように、企業は厳しい生き残り競争に打ち勝つため、常に質の高いサービスを行なってきました。

そのため過剰なサービスが普及してしまい、それが一般的と思われやすくなってしまったと言われています。
日本ではこの過剰サービスの質が高いため、逆に期待し過ぎてしまうのです。

2 企業の「サービスレベル」の差

企業ごとのサービスの違いによりカスタマーハラスメントが起きてしまっていると言われています。

企業によってサービスレベルが異なるのは当たり前のことですが、高いサービスを普遍化してしまったり、一部のお客様の中で一般的だと感じてしまった場合、サービスレベルの違いからクレームが増えてしまっているとも言われています。 

例えば、「コンビニのお弁当を店員がレンジで温めるのは当たり前」、「飲食店でテーブル席から店員に水を持ってくるように頼めば、持ってくるのが当たり前」など、普通に考えれば店舗や企業ごとにサービスに違いがあるとわかるものですが、カスハラを行う者たちにはそういったサービスの違いを理解できない、または受け入れられない人も多くいると言われているのです。

カスハラ イラスト -1

3 社会に広がる「格差意識」

自分が置かれた苦しい立場を、サービス業の従業員などに向けてしまう人が増えています。 これは社会全体が疲弊して「不寛容な社会」になってしまっていることが背景にあります。 

疲れ切っているから、店員にひどく当たってしまうという行動に出るわけです。  もちろん他人に辛く当たることなく、うまく自分をコントロールできている人も
大勢おりますが、ストレスを抱えているときにはつい自分より弱い立場にいる店員などの人たちに思わず感情をぶつけてしまうのです。

これは人間が生まれつき持っている悪いところでもあります。

4 従業員の能力の差や人材不足

カスタマーハラスメントが増えた背景には、従業員の能力の差が大きくなったことや、人材不足などが大きな原因になっています。

特に人材不足により多くの企業で外国人労働者を雇用することが多くなってきましたが、中には片言の日本語しか話せず、日本の文化やマナー・ルールを全然理解できていない外国人も多くおり、このことがお客にとってはストレスとなり、対応などに不満を持ってしまう人も多く、これが過剰なクレームなどに発展してしまうケースもあると言われています。
これがカスタマーハラスメントの原因の一つとなっているのです。

5 ストレスの発散

日本の社会はいつしかストレス社会と呼ばれるようになり、日本人の多くはストレスを溜めてしまっていると言われています。 

そのためカスハラのような行為を行うことで自分のストレスを発散しようと考えている人も少なくありませんし、また意識的に行っていなくても従業員の不適切な態度や発言によりストレスが爆発してしまい、悪質クレーマーなどに発展してしまうとも言われているのです。

6 ネットや SNS の普及

インターネットや SNS の普及により様々な情報を多くの人が簡単に目にすることができるようになりました。

しかし、中には真偽のほどは別として、「クレームをつけたら金銭を受け取ることができた」などの投稿を目にした悪質なクレーマーが、「それじゃ自分も」と考えて、カスタマーハラスメントを行ってしまうという例も少なからず存在しているようです。

これはカスタマーハラスメントなのか? 線引きの難しさ

お客からクレームを受けることがあっても、はたしてそれが不当なカスタマーハラスメントなのか、そうではない正当なものなのかどうか、線引きが難しいところがあります。

悪質なクレーム  (カスタマーハラスメント100%なもの)

暴力、長時間の拘束、土下座の強要など、違法で悪質なもの

正当なクレーム 

企業の過失や消費者の権利を正しく主張し、企業に伝えるもの

◯判断が難しいクレーム  (グレーゾーンなもの)

主張は正しいものであっても、伝え方や態度が威圧的で店員を追い詰めるような話し方をした場合

厚生労働省もカスハラをパワハラなどの一種として予防や解決に向けて動き出してはいますが、 悪質なクレームと単なる苦情との線引きをすることが難しく、はっきりと定義付けるのは不可能に近いと考えているようです。

もちろん上に記載したように、恐喝や脅迫といった発言や行動をすればカスタマーハラスメントとして判断することもできますが、あからさまに法律に抵触しない限り、悪質性を判断することが難しく、「遠回しにほのめかす」ような発言などではカスタマーハラスメントとは言い切れない部分があるようです。

企業と従業員が取るべき対策とは何か?これしかない!

お店の従業員の皆さんは、たとえ客から悪質なクレームを受けたとしても、自分

正しいことをしている、間違ったことはしていないと確信しているのであれ

ば、そのクレームに対しては断固断るようにしてください。

毅然とした態度で「お断りいたします」と突っぱねて頂いて全然構いません。

企業側もこのような悪質クレーマーへの対応を現場や従業員に任せきりにしているようであれば、業務の滞りや従業員の退職などによる人手不足が起きかねません。 

会社が適切な対応をしなければ、従業員から労働法上の「安全配慮義務違反」による損害賠償を請求される可能性もあります。

ですから企業側は悪質クレーマーには毅然とした態度で対応しなければなりません。

悪質クレーマーに対して刑法上の強要罪や脅迫罪に問われる可能性があります」と、はっきりと申し上げてください。

そしてあらかじめ従業員がどのように対応すべきか対応方法を定めておくべきと
思われます。 

そのときは「苦情やご意見」「悪質クレーム」との明確な線引きが必要となります。

当然あまりに悪質なクレームには断固たる態度を取り、警察への通報なども含めてスキのない対応策を考えておくべきだと思われます。

カスタマーハラスメントの問題は、一部の困った人たちが的外れな自己の権利を
主張し、それが通らなければ激しく騒ぎ立て、報復と思われるような悪質な行動
を起こすというものです。

ですから昔から言われているように、「お客様は神様です」などということは、
現在では全く当てはまらないことであり、少なくとも悪質クレーマーを他のお客様と同様に扱う必要など全くありません。

悪質クレーマーのせいで従業員が定着せず、閉店に追い込まれた店舗は現実に存在します。 

悪質クレーマーのせいで体調を崩し、退職に追い込まれた従業員が会社に損害賠償を請求した場合もあります。 また労災と判断されることもあるでしょう。

厚生労働省はどう考えているのか?

厚生労働省「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」報告書によると、カスタマーハラスメントについては、

・顧客や取引先からの著しい迷惑行為は、職場の「パワーハラスメント」と類似性があるものとして整理することが考えられる。

・事業主に対応を求めるのみならず、社会全体で機運を醸成していくことが必要である。

といった意見が記載されています。

パワハラの報告書カスタマーハラスメントの項目を盛り込んでいるのも、有識者から「客だから何をしてもいいと思うようなところがある。広くそれらがハラスメントの問題であることを周知する意義がある」という意見があるためです。

しかし、カスタマーハラスメント (悪質クレーム) はパワハラと比べて実効性のある予防策を講じることは難しいと言われています。
いまのところ大変残念な状態であることは間違いのないところでしょう。

カスタマーハラスメント問題 最後に

カスタマーハラスメント問題 (悪質クレーマー問題) に関しては、現実問題として
何もしないで社会の機運が醸成されるのを待っているわけにはいきません。

会社として独自に悪質クレーマーに対する早急な対応が求められています。

カスタマーハラスメントやクレーマーハラスメントに対しては、何も手を打たず
そのままにしていると企業にとって大きなリスクを背負うことになるということをしっかりと考えておかなくてはなりません。

しっかりとした対策をとっておきましょう。

怒りに任せたクレームからは何も生まれません。

客も店員も心を持つ人間です。 

お互いに敬意をもって接することで、この社会の息苦しさが改善されるのではないかと思います。

深刻化する ”カスタマーハラスメント” 問題
暴言&悪質クレームの酷い実態を見よ!!  終わり

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