ながらスマホ→スマホ依存症→スマホ脳過労→スマホ認知症 破滅への一本道
スマホ依存症の人たちへ 脳過労の果てに行く着く先は「スマホ認知症」!
[2020年1月 加筆修正 最新版]
はじめに
「文明の利器」が人類を滅ぼす?
ここ数年で若い世代から高齢者世代まであらゆる年齢層の人たちに爆発的に普及したスマートフォン (スマホ) 。
いつでもどこでもネットに繋がり、 SNS で他人とコミュニケーションを取ったり、ダウンロードしたアプリで音楽やゲームを楽しんだり、様々な機能を持つスマホという小型コンピューターを片時も手放せない人たちが非常に多くなってきました。
しかし、この生活に欠かせないスマホが脳科学の世界では今、物議をかもしているのです。
それは、あまりにもスマホに依存しすぎると、「スマホ依存症」(スマホ中毒)と言われる症状になり、30~50代の働き盛りの年代であっても物忘れが激しくなり、判断力や意欲も低下するというものです。
もちろん大人だけではなく子供も高齢者も同じです。
スマホから文字や映像などの膨大な情報が絶えず流入し続け、情報処理が追いつかなくなると見られているのです。 いわば脳がオーバーフロー状態になり、脳の前頭葉の血流が減少してしまうのです。
これがスマホによる脳過労と言われる状態で、 このまま「スマホ脳過労」を放っておくと、やがては「スマホ認知症」と言われる、認知症によく似た症状にまっしぐらに突き進んでいくことが明らかになっています。大変恐ろしいことです。
このブログをお読みになってくださっているあなた、もしあなたがスマホに依存しすぎているとしたなら、あなたの脳も脳過労を経て、「スマホ認知症」に冒されていくかもしれません。
そんな恐怖に立ち向かう術を、果たしてあなたはお持ちですか?
目次
「スマホの罪」を考えてみる
自撮り危険行為
スマホで自撮り写真や動画を撮るのに夢中で、自分が大変危険な行為をしていることに気が付かない愚かな若者たちが世界中に大勢います。
最近もインドで、線路上で自撮りに夢中になっていた10代の若者たちが列車にはねられて死亡する事故がありました。
また、ある国では高層ビルの屋上に半分身を乗り出して自撮り写真を撮ろうとした若者がいましたが、彼もビルから落下して命を落としてしまいました。
このような事例は他にも世界中に数限りなくあります。
このようにソーシャルメディアで頭がいっぱいの若者たちは、大胆で危険な自撮り写真や動画を撮り、 SNS などに投稿して多くの高評価 (いいね!) を得たいがために極端に危険な行為に走ることがあるのです。
これこそスマホの罪としての最たるものではないでしょうか。
逆に考えると、それだけ人を夢中にさせるスマホというのは本当にすごい、麻薬のようなもので、いい意味でも悪い意味でも小さな機械一つで人生を狂わせることになってしまうかも知れないのです。
よく考えると怖すぎると思いませんか?
「ながらスマホ」の罪 犯罪者になるとき
四六時中スマホをいじっている生活は様々な問題を引き起こしています。
その典型的なものが「歩きスマホ」です。
他の人にぶつかる。つまずいて転倒する。スマホ画面に熱中して駅のホームから転落するなどの事故も少なくありません。
危険な「歩きスマホ」が社会問題となって既に何年も経っていますが、東京消防庁の調べによれば、徒歩や自転車で移動中にスマホを使っていたことが原因で救急搬送される事故に遭った人は毎年すごい勢いで増加しています。
また数字に表れていなくても、歩きスマホにより転倒、接触、衝突などの人身事故や物損事故につながり、トラブルになっているケースは山ほどあると思われます。
実際、「歩きスマホ」を自治体の「条例」で禁止してください、という声が全国各地で沸き起こっているという事実があるのです。
スマホを操作しながら運転する「ながらスマホ」で 近年、悲惨な事故につながった重大で悪質なケースがありました。
2017年12月、川崎市で20歳の女子大生がスマホを操作しながら電動アシスト自転車を運転し、歩行中の高齢女性に衝突しました。前方不注意でした。被害にあった女性は脳挫傷などで死亡してしまいました。この女子大生は片耳にイヤホンをして音楽を聴き、右手に飲み物、左手にスマホを持って運転していました。
当然のことながらブレーキをすぐにかけられる状態ではなかったことは明らかです。
女子大生は重過失致死罪で起訴され、執行猶予付きの有罪判決を受けることになりました。「ながらスマホ」の危険性についてあまりにも無知なこの女子大生への判決は「自転車の運転が人を死傷させ得るという、自覚を欠いた自己本位な運転態度である」と厳しく断罪し非難するものでした。
それでも、この若い女性はきっと今でも当たり前のようにスマホを使っていることでしょう。
ご覧のように、これは「ながらスマホ」への警鐘となった画期的な事件となりました。
自転車の「ながらスマホ」により事故を起こした場合、最も重い重過失致死傷罪での最高刑は懲役5年となります。
現状では、自動車に比べて自転車の方が罰則が軽いのがですが、いずれ自転車による事故に関しても厳罰化に向かうことが考えられます。
そこで私から提案です。自転車通学者が多い中学や高校などの教育現場で、スマホを操作しながら運転することの危険性を教える取り組みをしたらいかがでしょうか? もちろんすでに行っている学校もあるかと思いますが、まだまだ不十分だと思います。生徒たちを犯罪者にしないためにも、是非ともご検討いただきたいものだと考えております。
特に若い世代は、スマホ操作が通勤や通学時の日常的な行動とセットになっており、けじめがついていないこともあるのでしょう。
「ながらスマホ」を絶対にしないこと、これを個人のモラルに訴えることは必要ですが、もはや限界が来ているのかもしれません。
規制や罰則の強化を真剣に議論すべき段階に来ていると思います。
※スマホ「ながら運転」の厳罰化が決定しています。 ご注意ください !
最近「道路交通法」が改正され、スマートフォンや携帯電話を使用しながらの
「ながら運転」の厳罰化が始まりました。
自動車の運転中にスマホゃ携帯電話を操作する「ながら運転」の罰則を強化した「改正道路交通法」が2019年5月に成立し、12月1日より施行されています。
「改正道路交通法」では、スマホや携帯電話を操作しながら運転し、事故を起こすなどの『交通の危険』を生じさせた場合には、反則金ではなく、「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」という刑事処分が科されることになりました。
刑罰は以前に比べるとかなり厳しくなっています。
行政処分も、違反点数が2点から6点に引き上げられ、一発で「免許停止」になりました。
「ながら運転」を巡っては、ドライバーがスマホを操作しながら車を運転し、死亡事故が相次いでいたことから、遺族らから罰則の強化を求める声が上がっていた経緯があります。
今回の改正を機に事故の抑止や運転マナーの向上が期待されています。
また、運転中に携帯電話で通話していたり、単にスマホの画面を見ていただけでも「携帯電話使用等保持違反」になり、「6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金」に処される規定も新たに設けられました。
つまり、危険がなくてもスマホの画面を注視したり、携帯電話で通話したりしただけで、「保持」していたとみなされて懲役刑が適用され、罰則が強化されることになったのです。
行政処分も、違反点数をこれまでの1点から3点に引き上げ、反則金も普通車の場合で18,000円と、3倍に引き上げられました。
「歩きスマホ」も「スマホしながら運転」も大変危険な行為で、社会に対するマナー違反の行為です。
いや、もはやマナーの問題ではなく、厳罰化しなければ「ながら運転」は決してなくならないという、大きな社会問題になっているのでしょう。
車の運転中も、習慣でスマホを手放すことのできない人たちに警告します !
「スマホしながら運転」は事故を起こさなくても必ず罰せられます。
絶対に止めてください。
子どもたちをむしばむ「スマホ依存症」の恐怖
スマホの使いすぎによる弊害が、すでに子どもから高齢者まであらゆる世代に渡って浸透してきています。
最近、多くの中学生や高校生が (中には小学生も) 肩こりや頭痛、首の凝りで悩み、専門の病院へ通院しているという事実をあなたはご存知でしょうか?
その原因は8割方、過剰なスマホ操作によるものだと断言して間違いはありません。
スマホを使うと姿勢は前かがみになり、首はうなだれ、特に首の筋肉の凝りがひどくなります。
首の筋肉の凝りによる痛みは顔や喉にある器官の神経を興奮させ、耳鳴りやドライアイ、慢性鼻炎の原因ともなるのです。
このことが体の不調の元凶となってしまうのです。
また、視点も長時間に渡って一点に留まるため、焦点を合わせる目の器官も疲労困ぱいしてしまいます。 スマホのような人工的な光の源を見つめ過ぎると視神経はすぐに疲れてしまいます。
このように視神経の疲れが脳を異常な興奮状態におとしいれ、睡眠障害や目の奥の痛み、頭痛、めまい、吐き気などの症状が現れてくるのです。
これではっきりしたと思います。中高生の子どもたちの間にも「スマホ依存症」が広がっているのです。 そしてスマホの使いすぎによる脳過労の影響で、子供たちの学力も低下しているのです。
実際、文科省の「全国学力・学習状況調査」により、スマホを使う時間が長ければ長いほど平均点 <学力> が下がっていくという傾向が顕著に表れています。
明らかに子供たちの脳の発達に悪影響が生じているのです。
「スマホ認知症」危険度チェック
「スマホ認知症」危険度チェック① 「スマホ依存症」行動チェック
すでに「スマホ依存症」に陥っている人は、スマホを常に肌身離さず持ち歩き、歩行中であろうと、電車で移動中であろうと、食事中であろうと、ベッドの中であろうと、絶えず情報をチェックしていないと気が済まない人が多いように見受けられます。
そこであなたにも簡単にできる「スマホ依存症」行動チェック を列記してみました。 きっと該当する項目が多すぎて唖然とすることでしょう。
それではどうぞチェックしてみてください。
□ スマホは、家でも仕事中や移動中でも、どんなときもすぐ手に取れる場所にスタンバイしてある。
□ 電車内、仕事の休憩時、待ち時間など、ほんの1分でも時間が空くと、すかさず無意識のうちにスマホを取り出すのがすでに習慣になってしまっている。
□ 無意識のうちにスマホを触っている。 食事中やお風呂、トイレなどに行くときでも、片時もスマホを手放すことができない。
わずかの間でもスマホをバッグや鞄の中にしまっておくことができない。
□ 会議中などであっても、メールが届いていないかなど、スマホの内容が気になって会議に集中できない。
□ スマホを使うなと言われたら腹が立つ。
□ スマホがすぐに見つからなかったりすると、どこかに落としたのではないかと不安になる。
また、誰かにいたずらでスマホを隠されたりすると、パニック状態になったりする。
□ 「あの人の名前、何だっけ?」「あの映画のタイトル、何だったっけ?」などの疑問「?」が頭に浮かんだ時は、すかさずスマホで検索する習慣が付いている。
□ バスの時刻表、書店で見かけた気になる本、買おうかどうか迷った服やバッグ etc…
「これ覚えておかなきゃ」と思ったものは、迷わずスマホで「写メ」を撮って保存しておくようにしている。
□ 初めての場所へ行くとき、スマホの地図機能なしでは目的地に時間通りにたどり着ける自信がない。
□ 紙の辞書を引いたり、図書館に行ったり、詳しい人に話を聞いたりするなどの調べものは すっかりしなくなってしまった。
そのような調べものは全てスマホやパソコンを使って行なっている。
□ 情報に乗り遅れることや、みんなが知っている情報を自分だけが知らないことに対して不安や恐怖を抱いている。
□ SNSへの投稿を頻繁に行っており、自分がアップした内容が他人からどう評価されているかが常に気になってしかたがない。
□ スマホの着信音やバイブレーションの「空耳」が聞こえるときがある。
□ 夜、布団やベッドの中で寝るときもスマホを持ち込んで何らかの操作をしている。 結局一日中、眠りに落ちるその瞬間まで片時もスマホを手放すことはない。
そして朝はスマホのアラームを使って目覚める。
[ 監修 : おくむらメモリークリニック院長 奥村歩 ]
※ この行動チェック、何個以上該当したら「スマホ依存症」の危険があるということではありません。1つでも該当すればそれは立派なスマホ依存症です。
むしろこの「行動チェック」、実を言うとスマホ依存症の人たちの典型的な行動を書き出したものに過ぎないのです。
No! 脳過労 あなたの脳はすでに ”ゴミ屋敷” に !
子どもから働き盛りの大人、そして高齢者に至るまで、静かにじわじわと人々の脳をむしばむスマホの実害はなぜ起こるのでしょうか?
あまりにもスマホに依存しすぎる生活を送ると、スマホからインプットされる情報の量が多すぎて脳が疲労してしまい、処理能力が大幅に低下し、一定の限界を超えてしまいます。
そうすると、もの忘れやうっかりミスを起こしてしまうことが多くなるのです。
また、会話の反応スピードが落ちたり、つまらないことに固執したりするようにもなります。
さらにひどくなると、感情のコントロールが難しくなり、急に怒り出したり、逆に突然ふさぎ込んで泣き出したりするということもあります。
いわゆる躁鬱(そううつ)状態というやつです。
このようなことが頻繁に起こると、サラリーマンであれば大変致命的なミスになってしまいます。 例えば取引先の名前を失念したり、大事な会議があることをすっかり忘れてしまったり、重要な決定事項を連絡するのを忘れてしまったりなどしたら大変です。
プライベートでも、用があってコンビニへ向かったのに何を買いに来たか忘れてしまったり、たまにあるくらいなら笑って済ませることができるかもしれませんが、このようなことが度重なって起こると、自分の頭の中が心配になってくるのも無理のないことでしょう。
人間は受け取る情報を脳の中にある前頭前野という部分、いわゆる前頭葉で処理していますが、その前頭葉に収まりきれないほどの膨大で雑多な情報が流入し、処理が出来なくなってしまうのです。
前頭葉の機能が低下して、思考力や判断力、集中力や意欲、コミュニケーション力などが鈍ってきます。いわば脳が「ゴミ屋敷」状態になってしまうわけです。
その原因はもちろんスマホです。あまりにもスマホに依存しすぎて脳が疲れ、「脳過労」の状態になっているのです。
このスマホによる「脳過労」という概念は、複数の医師や研究者が警鐘を鳴らしています。
脳が情報で満杯になる状況を例えて「オーバーフロー脳」と名付けている医師もいます。
スマホ認知症危険度チェック② 「脳過労」脳のチェック
□ ここ数年、昔よりも記憶力が落ちた、あるいは物忘れが増えたと感じている。
□ 会社の同僚など、よく知っているはずの人なのに、その人の名前がすぐに出てこないことがある。
□ 2階へ何かを取りに行っても、”あれ?何を取りに来たんだっけ” といった状況になることがよくある。つまり行動の目的を忘れてしまう。
□ 予定していた会議や約束をド忘れしていたり、ダブルブッキングをしていたりして慌てることがある。
□ わずか3日前のことなのに何をしていたのか、どんな仕事をしたのか、全く
思い出せない。
□ 「ここ数ヶ月で話題になったニュース」を3つ挙げよと言われて、何も思いつかない。
□ 最近、知っているはずの簡単な漢字でも書けなくなった。
□ 小学生でもできるような簡単な計算を間違えて、自分でも”はっ”と驚くことがある。
□ スマホで検索すればわかりそうなことは、頭で覚えておかなくてもいいと思っている。
□ この頃、すぐに道を覚えられなくなった。
あるいはスマホに頼ってばかりで道を覚えようとしなくなった。
[ 監修 : おくむらメモリークリニック院長 奥村歩 ]
※ この脳チェック、1つでも該当すればあなたの脳には疲れが溜まって
います。
3つ以上該当すれば、あなたの脳はすでに「オーバーフロー」状態です。
そして5つ以上該当すれば、あなたの脳はすでに「ゴミ屋敷」状態です。
このまま放っておきますとあなたの脳は「スマホ認知症」への道をまっしぐら
です。
今こそ人類に “「スマホ認知症」の恐怖 ” の警鐘を鳴らすとき
脳の処理能力が落ちると「脳過労」状態となりますが、特にスマホなどの IT機器に頼りすぎて脳機能が低下した状態を、「スマホ認知症」と、専門家の医師らは呼んでいます。
もちろん本来の認知症であるアルツハイマー型認知症のような、脳の機能が元に戻らなくなる症状を指すのではなく、あくまでもまだ認知障害を起こしているレベルで、正式な病名ではありません。 いわば「疑似認知症」といったところでしょうか。
海外では「デジタル認知障害」と呼んでいるところもあるようです。
それでもあえて “スマホ「認知症」” と呼ぶのは、 その方が多くの人に大きなインパクトを与え、警鐘を鳴らすことができるからです。
近頃イライラしたり、怒りっぽくなったなあと思う方は、「スマホ認知症」がかなり進行している可能性があります。
そうなるとうつ病を発症するリスクが増大し、最終的にはアルツハイマー型認知症に至る場合もあり得ます。
一般的に30代から50代の方なら今すぐ発症することはありませんが、脳の老化や疲労が進んだ状態を放置し続けていると、高齢になってから本物の認知症を発症するリスクが高まります。
自らのスマホ認知症の可能性を確認するためにも、さっそく次の「心身健康チェック」を受けてみて下さい。
「スマホ認知性」危険度チェックリスト③ 心身健康チェック
□ 頭も体も重だるい感じが抜けず、いつも疲れている。
□ 朝から晩までずっとイライラしていることが多くなった。
□ どうでもいいことに執拗にこだわったり、つまらないことで感情を乱したりするようになった。
□ よく眠れないことが多く、慢性的な睡眠不足状態である。
□ 頭痛、めまい、疲れ目、肩こり、腰痛、食欲不振、胃痛、下痢、便秘、冷え、自律神経失調症など、体のあちこちに色々な不調を抱えている。
□ 仕事や家事に集中できず、以前はしなかったようなつまらない凡ミスをすることが多くなった。
□ 何もやる気が起こらない。あるいは、以前から好きだったことに対して全く興味が湧かなくなってしまった。
□ ちょっとしたことですぐ落ち込んだり、くよくよしたりするようになった。
□ 仕事、料理、掃除、片付けなどの段取りが悪くなった。
□ 最近、あまり笑っていない。
□ 近頃、季節の移り変わりや旬の食べ物などに対して鈍感になってきた気がする。
[ 監修 : おくむらメモリークリニック院長 奥村歩 ]
※ これらのチェック項目のほとんどすべてに該当する方は、残念ながら
「スマホ認知症」がかなり進行しています。
特に慢性的な睡眠不足は人間の健康にとって最大の敵です。
改善する努力が必要です。
「スマホ認知症」を予防する最善の方法とは?
スマホ = デジタル麻薬?説
そもそもスマホにはお酒やギャンブルと同じく強い依存性があることを認識することが大切です。 必要以上に使えば中毒になってしまうのです。
麻薬と同じです。
言わば「デジタル麻薬」とでも言いましょうか。
依存や中毒とまでいかなくても、片時もスマホを離すことができないのなら要注意です。
スマホ認知症を防ぐ10の心得
実際に医師たちが「スマホ認知症」の患者さんたちを治療して効果が出たものを実践すれば、だんだん脳の働きが良くなってくるはずです。
それではここで、「スマホ認知症危険度チェックリスト」を監修していただいた、おくむらメモリークリニック院長の奥村歩氏 (医学博士) による「スマホ認知症を防ぐ10の心得」を紹介させていただきます。
① まずはしっかり身体を休め、脳も休めること
とにかく脳を休ませることです。
昼間でもスマホやタブレット、パソコンなどの IT機器を使うのは極力控え、浮いた時間は散歩やお日さまに当たる時間を増やすなどして、ゆったりとした時間を過ごすと良いでしょう。
② 1日5分、ぼんやりする時間を持つこと
昼間、猛暑などで外出が難しい状況であればスマホを見ない環境に身を置き、1日5分でいいですから “ぼーっとする時間” を作っておくと良いでしょう。
とにかくいつもとは違う時間の流れを感じられるようにすることが重要なのです。
スマホやパソコンがなくても大して支障はないと分かることで、心身ともに少し余裕が出てくるのです。
その余裕こそが脳の疲れが取れてきたという証拠です。
③ ひとつの物事に集中すること
サラリーマンであれば、仕事などでいくつもの事案をこなすことで「できる奴」だと思われがちですが、多くの事案を同時に抱え込むことは単に脳を疲れさせる要因でしかありません。でもそれでは脳の容量がすぐいっぱいになってオーバーフロー状態になり、物忘れやうっかりミスを重ねる原因になってしまいます。
そこで思い切って1つの物事・事案だけに集中することで、 脳に疲れを溜めないようにすることができます。
“スマホをチェックしなきゃ” という気持ちから解放されて、ずいぶんと楽になりますよ。
④ 脳を鍛えるのではなく、脳に疲れをためないようにする
⑤ デジタル・デトックスをやってみる
「デジタル・デトックス」とはデジタル機器を手放して、スマホ依存から脱却するきっかけを作る体験のことです。
例えば
・お風呂、トイレ、寝室にはスマホを持ち込まない
・食事中、会話中はスマホ操作を慎む
・皿洗いなど無心になれる単純作業を行う
・起きてすぐスマホをチェックしない
・検索する前に自分の頭で考える癖をつける
・ネットで調べものをした時は手書きでメモを取る
・散歩やお日様に当たることを積極的に行う
・四季折々の食べ物や行事を大切にする
など、身の回りのほんの些細な習慣でも、デトックスとしては効果的であるといえるでしょう。
さあ思い切ってスマホを ”断食” してみましょう。
⑥ すぐにスマホで「検索」することを止めてみる
わからないことがあったら、まずは書籍などで調べたり、わかっていそうな人に訊いてみるようにする。それでもわからないとなったときに初めて、ネットで検索して調べれば良い。
⑦ 「ナビ」になるべく頼らないようにする
旅先で地元の名店を検索して道案内ナビを使って店を探したりする作業も、この際止めるようにすることをお勧めします。
確かにスマホの検索機能や道案内は便利ですから、知らない街でもしネットに頼らないとしたら、道に迷うなど想定外の出来事が起こるかも知れません。
でも苦労した分、自分の頭でハプニングに対処する能力が鍛えられます。
脳は骨や筋肉と一緒で、使わないと劣化します。
わからないことがあるとすぐにスマホに飛びつく癖がついてはいませんか?
あまりにもスマホ検索のお世話になり過ぎると、脳の記憶する力が衰える一方になります。
いくら便利だからといって、スマホへの過剰な依存はこの際止めてみたらいかがでしょうか。
⑧ あえて手間のかかる方法を選ぶようにする
⑨ リアルの体験を大事にする
人間はもともと視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚など五感が刺激される体験を積むことで、心身の機能が向上してきたという進化の過程があります。
ですから日頃からなるべくリアルな現実世界に身を置き、五感を活性化させれば脳に疲れが溜まらなくなるのではないかと言われています。
そのような暮らしを心がけることが大切です。
⑩ 脳細胞を修復する時間を持つために睡眠の取り方を変えてみる
脳細胞は睡眠によって修復されますから、まずはきちんと眠ることです。
そのためには就寝の1時間前には完全にスマホを断つことです。
「寝ながらスマホ」などは絶対に行なってはいけません。
最後に
いかがでしたでしょうか。スマホに依存し過ぎるということがいかに恐ろしいことであるか、少しはおわかりになっていただけたでしょうか。
おそらく多くの方はまだ「スマホ依存症」「スマホ認知症」と言われてもまだ実感が湧かないと思います。
スマホによる身体の変調を訴えている人はまだそれほど多くはないため、社会問題化していないに過ぎないのです。
大きな社会問題になるのは、多分これからだと思います。
でもその時慌てて対策を取っても、遅きに失したということになりかねません。
今からデジタル・デトックスなどの対策を始めておくことをお勧めいたします。
ながらスマホ→スマホ依存症→スマホ脳過労→スマホ認知症 破滅への一本道
終わり