人生100年時代 おひとりさま 「終活」ブログ 番外編
特殊詐欺から高齢者を守る方法 留守番電話作戦で詐欺師たちを撃退できる!!
2019年3月 追加補正改訂 最新版
緊急投稿!! 「アポ電」強盗多発中 ! ご注意ください
2019年3月、日本では「アポ電」による強盗事件が相次いで発生し、世間を騒然とさせています。
「アポ電」をして自宅に現金があることを確認した後で強盗に入ったものとみられています。 残念なことにそのうちの一件は被害者の死亡事件にまで発展してしまいました。
振り込め詐欺犯罪が凶悪化しているのです。
「アポ電」とは「アポイントメント電話」のことで、正式には「犯行予兆電話」と呼ばれています。
事件前に息子などを装って高齢者の家に電話を掛け、「会社の金を使い込んだ」などと助けを求め、「お金はいくらある?」「今お金どのくらい準備できる?」などと尋ねるのが特徴で、家にある現金の額や資産、在宅時刻などを聞き出す手口で、振り込め詐欺 (特殊詐欺) の新しい手口と考えられています。
警察では「不審な電話には出ずに、留守番電話や自動通話録音機などを活用してほしい。また、資産状況などを訪ねる不審な電話に出てしまったら、すぐに警察に通報をしてほしい」と呼びかけています。
それでは、このような特殊詐欺から高齢者の財産を守るためには『留守番電話の活用』が極めて有効であるということについて、私が以前に書いたブログ記事をご覧になって下さい。
はじめに
高齢者を騙してお金を奪うとする金融犯罪が相変わらず多発しております。
金融詐欺とは一向に被害の減らない振り込め詐欺 (オレオレ詐欺=特殊詐欺)などのことですが、あれだけテレビや新聞などのマスコミで頻繁に注意を促しているにもかかわらず依然として騙される高齢者の方が後を絶ちません。
詐欺師たちから親を守るには一体どんな対策を取ればいいのでしょうか?
今回は特殊詐欺の被害から高齢の親を守るために、私たちファイナンシャルプランナーがひとつの提言をしたいと思います。
目次
特殊詐欺から高齢者を守る方法
特殊詐欺の現状
警視庁の調べによると特殊詐欺で最も多い「オレオレ詐欺」の被害総額は、2017年に200億円強に拡大し、また還付金があると言って金融機関の ATM などで入金させる「還付金詐欺」も36億円に上りました。
そして被害者の実に70%以上が65歳以上の高齢者でした。
特に高齢者の親は自宅にいる時間が長く電話や郵便物などを使った手口に引っかかりやすいという側面もあるのです。
特殊詐欺の被害総額が一向に減らない理由として、最近では犯人の手口が非常に
巧妙化しており、銀行や役所など信頼性の高い組織の人間を装い、巧妙に現金や
カード類を奪う事例が多くなっているからです。
複数の人間が連携して別々に電話をかけて来て騙す「劇場型」の犯罪が増えているのです。 後で騙されたとわかっても、一旦お金を払ったりカードを渡したりしてしまうと取り戻すことは極めて難しいので泣き寝入りせざるを得ないのです。
特殊詐欺 騙される心理
では一体高齢者の皆さんはどのような心理状態にさせられて騙されてしまうの
でしょうか? もちろん多くの高齢者は「私は絶対にオレオレ詐欺なんかには
引っかからないよ」と信じ込んでいました。
それでも結局騙されてしまったのはどんな理由によるものなのでしょうか?
過去の事例を分析すると、不安や恐怖感を煽り、急かすような事例が多いという
ことです。 息子や孫に不利益が生じ今後の人生を棒に振ることになるなどの
嘘の情報を信じ込ませ、早く対応しないと大変なことになるというパニック状態
に陥れるのです。
特殊詐欺の被害に遭わないために、とにかく親と話しましょう。
一人暮らしの高齢者が増えるなかで、家族は (子供達は) 離れて暮らす親のために
どのような特殊詐欺対策をとっていればいいのかお分かりでしょうか?
それではご紹介していきます。
必ず行うべき対策として、親とは頻繁に電話で連絡を取り合った方がいいという
ことです。 毎日でなくてもよいですがとにかく緊密に電話で話をすることです。
どんなたわいのない話題でもいいですからとにかく電話で親に自分の声をきかせることです。自分の会話のテンポや声色などに親に慣れてもらうことです。
常日頃からこうした習慣をつけておくと、たとえ詐欺師たちが自分の息子を騙って電話を掛けてきた場合でも 、息子の声と違うと判断して、犯罪の被害に遭うことを未然に防ぐことができるのです。
留守番電話作戦で詐欺師を撃退しよう
また日常の電話機の使用方法も工夫してみるといいと思います。
相手先の通知の表示のない電話が掛かって来た時には出ないようにするとか、
通常は常に留守番電話設定にしておき、家にいる時でも呼び出し音が鳴ってすぐに電話に出るのではなく、留守番電話メッセージに対して相手がどのような反応を示すかをよく確認してから電話に出られた方がいいと思います。
電話機から「ご用件のある方はメッセージをどうぞ」という機械音が流れた時、
何も話そうとしない相手とは直接話をしない方がいいでしょう。
すぐに受話器を置いて、電話を切って下さい。
これで間違いなく、特殊詐欺の被害を未然に防ぐ事ができます。
詐欺師たちが留守番電話にメッセージを残さないのは、詐欺師は自分の声が電話機に証拠として残るのを極端に嫌がるからです。
仮に詐欺師が留守電にメッセージを残したとしても直接会話をしているわけではないので、高齢の親であっても比較的落ち着いた対応が取れるはずです。
もし本当に何か用事がある知り合いの人からの電話であれば、必ず何らかのメッセージを電話機に吹き込むはずです。 直接、掛かって来た電話の相手と話すのは、家族や知り合いの人からの電話であることがわかってからでもいいのです。
もちろん家族や知り合いも、親は常に留守番電話設定にしてあるということを知っていなければなりません。
ここで、今回のブログテーマの結論を述べさせていただきます。
高齢の親を特殊詐欺の被害から守る最善の方法とは何か? それは・・・
「電話が掛かってきてもすぐに受話器を取るな!! すぐに電話に出るな!!!」
もっと極端に言うと、「掛かって来た電話の相手と喋るな!!!!」
これに尽きます。 これは決して極論でも暴論でもありません。
常時留守番電話の設定をしておき、電話を掛けてきた相手が誰なのか分かってか
ら受話器を取って通話して下さい。
そしてそのことを、信頼できる家族や友人・知人のみにあらかじめ話しておけば
大丈夫です。
高齢者といいますか、シニア世代の方たちは電話の呼出音が鳴ると条件反射的に
受話器を取って電話に出てしまいがちですが、こうしたちょっとした工夫により親が詐欺被害に遭うことを未然に防ぐことができるのです。
この留守番電話作戦、防犯専門家の方々の間では、一通りの効果があることが
認められています。 もちろん、警察でも推奨しています。
まだ実行なさっていない方がいらっしゃれば是非この方法をお勧めいたします。
警察では詐欺被害の防止策というイラスト付きのわかりやすい PDF (= 電子文書
フォーマット) を作成しております。 こちらも一緒にご覧ください。
特殊詐欺から高齢者を守る方法 留守番電話作戦で詐欺師を撃退しよう 終わり