高齢ドライバー 低下する認知能力 親に運転をやめてもらう一番の方法とは?

高齢者ドライバー 低下する認知能力 親に運転をやめてもらう一番の方法とは?

 [2019年4月 追記補正最新版]

はじめに

高齢者、特に75歳以上の後期高齢者ドライバーによる痛ましい交通事故が後を
絶ちません。

その原因として目立つのが高齢者の皆さんの認知機能の低下によるものです。 

ブレーキとアクセルの踏み間違いで店舗に突っ込んだり、高速道路を逆走したり、あるいはハンドルの操作ミスで暴走し、集団登校中の小学生の列に突っ込んだり
して多くの犠牲者が出るという悲惨なニュースを何度耳にしたことでしょうか。 

将来のある可愛い子供達がよりによって高齢者の危険な運転によって命を失うなんてと、悲しいニュースを聞くたびに私たちは、またか、 何とかならないのかと考えてしまうのですが、 高齢者が増え続けている以上、このような事故は依然として高い水準にあり一向になくなることはないのです。

※高齢ドライバーによる最新事故情報

2019年4月19日、東京・池袋で87歳の男性が運転する乗用車が暴走して通行人らを跳ね、自転車の母娘が死亡し、車の運転者を含む男女8人が重軽傷を負った事故がありました。
ドライブレコーダーの解析などから、この高齢運転者はブレーキを踏まずに加速を続け、歩行者らに突っ込んだものとみられます。
運転者は「アクセルが戻らなくなった」と話していますが、車内にアクセルペダルの動きを妨げるような障害物は何もないところから、車の不具合ではなく、運転者がパニックを起こしたことによりブレーキを踏むことができなかったことによるものではないかと考えられています。
歩行者らを跳ね、ゴミ収集車などに衝突した後、停止した車はエアバッグが正常に作動していました。

警視庁は、この高齢運転者が加齢などに伴う運動能力の低下が影響して運転操作を誤ったものとみて、自動車運転死傷行為処罰法違反 (過失運転致死傷) の容疑で取り調べています。

警察庁によると、昨年 (2018年) 一年間に交通死亡事故を起こした75歳以上の高齢者は460人で、前年より大幅に増えています。 また、死亡事故全体に占める割合は過去最高の14.8%に上りました。
事故原因はハンドルやアクセル、ブレーキなどの「運転操作ミス」によるものが過去最多となりました。

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高齢者ドライバーたちの現状 

2017に全国で起きた75歳以上の高齢者ドライバーによる死亡事故は418件で、死亡事故を起こした高齢者ドライバーのうち、免許更新時「認知機能検査」
結果、認知症の恐れあり」と「認知機能低下の恐れあり」の判定を受けた高齢者が全体の49%に上ったということが分かっています。

認知機能の低下により事故を起こす可能性がより高まっているという傾向がこれではっきりとしました。

認知機能検査が強化されました

そんな中2017年3月道路交通法が改正され、75歳以上の高齢者「ドライバーの
認知症対策
が強化されています。

これまで3年に一度の免許更新の際行われてきた認知機能検査」の結果をより厳しく分類分けして、認知症の恐れありと判定された「第1分類」の高齢者には全員には必ず医師による診断を義務付けました。

医師によって最終的に認知症と診断されると免許の取消処分となります。

実際 2017末の時点で第1分類」の判定を受けた高齢者ドライバーは全体の2.7%で約46,900 おりました。

このうち3割が医師から「認知症」と診断されて運転免許が取り消しとなったり、
免許を自主返納したりして運転を断念しています。

実際に医師から「認知症」と診断され免許の取消処分が受けたのは半年で約700人おりました。

75歳以上の高齢者ドライバーの運転免許証の自主返納は進み、前年より1.5倍も増え、約252,000と過去最多を更新しています。

「第1分類」の判定を受けた高齢者ドライバーうち、免許を自主返納した者は23.6%の約11,000人、免許更新せずに有効期間が切れ免許の失効した人も5.5%
約2,500人おりました。

また認知機能低下の恐れのある「第2分類」が全体の26.6%、何も問題がないと
された「第3分類」
が残りの70.7%でした。

一方、中には「第1分類」とされても再検査「第2分類」「第3分類」と判定された人がいたほか、医師の診断を受けた結果「認知症」ではないと判断されて原則
6ヶ月後の診断書提出を条件に、
免許更新を認められた高齢者も7,000以上おり
ました。

このように免許取り消しや停止に至らなかったケースがあるのは、いくら認知症の恐れがあると言っても認知症そのものの診断をすることが非常に難しいからなのです。

本来なら高齢者の運転免許更新時には「認知機能検査」だけではなく、実際に教習車に乗せて「運転技術検査」のようなものも行うべきなのですが、現実の日本ではまだそこまでは考えられてはいません。残念なことです。

認知症のおそれのある高齢者を一律に免許取り消しにできない背景には、認知症と運転の危険性の因果関係が現在の医療技術においても確立されていないということがあります。

一般の高齢者ドライバーと、認知症の恐れのある高齢者ドライバーとの運転行動の違いは必ずしも明らかではないとされているのです。

免許自主返納が少ない理由

現在警察庁による高齢者ドライバーの事故防止対策は、認知機能検査の強化免許
自主返納の推進
という二つの方法により進められています。

また各都道府県の警察署では「運転適性相談窓口」を設け、運転免許証の自主返納加齢による運転の不安などの相談に乗っています。

さらに損害保険会社の中にはハンドルやブレーキ操作、信号や標識の見落とし、
速度など運転傾向を診断するアプリを提供しているところがあります。

親の車に同乗してこうしたアプリを使いながら、運転の診断をしてみるというのも、免許返納の説得の材料になると思います。

これだけの事故防止対策を行っても実際には2017年自主返納者約25万人と、過去最多を更新したとはいえ高齢者ドライバーの約5%に過ぎません。  

なぜこんなに運転免許証の自主返納率が低いのでしょうか?

それはよく言われている通り、高齢者から運転する機会を奪うことは高齢者の生活を直撃しかねないからなのです。

地方の町では過疎化で路線バスや鉄道が通っていないことが多くなり、買い物や
通院の足として車が欠かせない地域
も多く、免許を手放すことができないという
現実
に向き合う必要があるのです。

日本では2020年末には75歳以上の高齢者ドライバーは推計で約600万人にものぼるだろうと予想されており、高齢者を含めた交通事故による経済損失は年間およそ
6兆3000億円という莫大な金額になるだろうと試算されています。 

誰もが歳をとれば認知機能身体能力が衰え、運転リスクはさらに大きくなっていきます。  

高齢者ドライバーによって繰り返し引き起こされる悲惨な事故に、残された家族の悔しい思いは計り知れないでしょう。

でもだからといって高齢者ドライバーの人たちに、「もう絶対に運転はしないように」と冷酷な宣言を突きつけてしまってもよろしいのでしょうか?

高齢者ドライバーを親に持つ人たちはジレンマに苦しめられています。

認知症の恐れのある高齢の親に車の運転を止めてもらうには?

それでは本日の本題に入りましょう。 

ファイナンシャルプランナーである筆者のもとに、ある40代の女性の方から
こんなご相談がありました。

「離れて暮らす80代の父親運転免許証の自主返納に応じてくれません。
父は80歳になったら返納すると約束していましたが未だに応じてもらえず、
高齢者の事故が多発しているため心配になり、早く返納してほしいと思って
います。
ですが父は、まだ自分はしっかりしているから大丈夫と言っており、何を言っても聞く耳を持ちません。 何と言って説得したらいいのか分かりません。
これから先認知症になる恐れもあり、事故で本人が傷つくのも嫌ですが、もし他人を死なせでもしたら、娘である私は被害者の家族の方にどのような補償をしたらいいのかわかりません。教えてください。」とのことでした。

高齢者ドライバーが増えて、このような悩みを持つ家族の方も多くなってきています。
なおかつもっと恐ろしいのは認知症が疑われる高齢者による自動車事故のニュースが増えてきていることです。

もし自分の親が事故を起こしたら? そして、もし親に認知症の恐れがあったら?
心配になる方も少なくないでしょう。

本当は事故を起こしてしまう前に運転をやめてほしいのですが、まだしっかりしている人に対して運転をやめろとは言いにくいものです。

心身ともにしっかりしているように見えたとしても実際にはかなり認知能力が衰えている場合もありますから、どのタイミングで運転をやめてもらうのがいいのか、また 具体的にどう説得すればいいのか、おそらく多くの方々が思い悩んでいることかと思います。

このプログを今お読みになっているあなたも一緒に考えてみませんか?

もしも認知症の親が実際に自動車事故を起こしてしまったら?

自動車事故が起きると、行政手続き刑事事件、そして民事事件の3つの手続きが同時に進行していくことになります。

行政手続きというのは道路交通法違反のことで、免許の点数の減点や免許停止処分などのことですが、死亡事故などを起こすと当然のことながら免許一発取消し処分になります。

刑事事件については、相手を死傷させている場合には「過失運転致死傷罪」に該当し、罪に問われます。 ただし、実際に訴追されるかどうかはケース・バイ・ケースです。認知症であることをどこまで考慮されるかにより決まることになります。

3つ目の民事事件というのは、いわゆる損害賠償責任の問題となります。
相手が怪我をしたり、亡くなってしまったという場合の損害をどのように賠償するかということになります。

行政手続きと刑事事件については本人の責任で、家族は関与しないのですが、実は、家族にとって一番問題となるのはこの民事事件の部分なのです。

自動車保険の加入の仕方よって補償額が大きく変わってくる

事故を起こした高齢の親が、対人・対物補償が「無制限」の自動車任意保険に加入していれば、賠償金は全額保険からの支払いになりますので本人や家族の実質的な負担はないのですが、もし強制加入の自賠責保険にしか入っていないとか、任意保険に入ってはいても補償額が十分ではないという場合には、不足額を自力で補う必要があります。 賠償額がもし一億円、二億円の高額になってしまった場合だと、自賠責保険だけではとてもではないですが対応しきれません。

さらに問題なのは、親が認知症と判断されていた場合、認知症なのに車を運転したら事故を起こすかもしれないという予想が立てられたにもかかわらず、運転するのを黙認したり、自分の車を貸してしまったりということになると、それが過失責任とみなされ、家族にも賠償責任が生じる可能性があります。

たとえ認知症を患っていたとしても賠償額は少なくはなりません。損害賠償額は、怪我をしたり亡くなったりした人の逸失利益がいくらになるかで決まるからです。

ですから、高齢の親がどうしても車を運転したい、あるいは運転しなければならない事情があるときは、自動車任意保険の対人・対物補償は必ず「無制限」にしておき、さらに他人からの損害賠償請求に備えることができる「個人賠償責任保険」にも入っておくといいでしょう。 この個人賠償責任保険は、自動車保険ゃ火災保険などの特約として加入することができます。

運転をやめてもらうタイミングはいつにしたらいい?

免許更新の際の「認知機能検査」で認知症の恐れありと判断された第1分類」
高齢者は医師の診断を受けて認知症と診断されたら当然のことながら免許を返上しなくてはなりません。

また認知機能低下の恐れありと判断された第2分類」の高齢者も安全のために
認知症の兆候が出た段階で運転をやめてもらう必要があります。

ただし認知症というのは突然に発症するわけではなく徐々に進行していくために
認知症になっても周囲が気付きにくい
というケースも少なくはないでしょう。

それでは運転をやめさせるタイミングとして絶対に周囲が見逃してはならない変化とは何でしょうか?

運転をやめさせるには原則として高齢者本人が自覚しない限り無理です 。

そのため家族ができることは、折に触れて高齢者の行動をチェックし認知能力の
変化を見逃さず本人に伝えて説得を続ける
しかないと思います。

先に述べたとおり、親の運転免許更新などに行われる認知機能検査の結果をご家族でよく検討していただいて、改めて運転を止めるよう強く主張したらいかがでしょうか。

実際になんと話したらよいか ー 私ならこう話します

私だったらこう言います。
「事故を起こしたらどうするんですか。
お父さん一人が怪我を
するだけでは済まないんですよ。
もし他の誰かを死亡させてしまったり怪我をさせてしまったりしても私は一切助けてあげませんからね。

保険だけでは済まないんですよ。莫大な損害賠償をしなきゃいけないんですよ。 お父さんその年になってどうやって補償金を支払っていくつもりなんですか?  私はお金の援助をしてあげるつもりはありませんよ。
もう運転はやめたほうがいいですよ」と、かなり厳しくきついことをガンガン言わなければだめだと思います  あくまでもこれは私だけの意見ですが。

認知機能低下のチエックをしてみましょう

それでは運転時どんな行動が現れたら認知機能が低下している恐れありと判断したらいいのかチェックしてみましょう。
次に挙げる項目に当てはまることが多くなればあなたの親はかなり認知機能が衰えています。

1. 運転が前より乱暴になった

2. 運転中あまり車間距離を取らず前の車がゆっくりと走行していたらイライラする      ようになった

3. 運転をしていて道に迷うことが多くなった

4. 運転中急に車線変更するようになった

5. 運転中信号変わったことに気が付くのが遅れるようになった 
    あるいは平気で信号無視をするようになった

6. 黄色信号でもスピードを落とさず平気で進むようになった

7. 道路標識を見逃し、一方通行の道を逆走したり、右左折できないところを曲がろうとしたりするようになった

8. ほんの数分で行ける場所なのに到着するまでかなり時間がかかるようになった

9. 一緒に同乗していて親の運転が怖いと感じるようになった

10. 駐車場の駐車スペースにまっすぐに止めることができなくなった

11. 車に擦った痕や小さくへこんだ痕などのをつけるようになった

12. 本人が運転に対する不安を口にするようになった

実際に親と一緒に同乗していて、上に列記したような行動が見られた時はすかさず指摘をして、本人が運転に不安を感じたような時は、いい機会ですので危ないから運転をやめましょうと説得するとよいと思います。

この記事を執筆中に突然ニュースが飛び込んできました。

旬なニュースで申し訳ありませんが、昨日 (2018年5月28日) にも90歳の女性
運転する自動車が赤信号を無視し、交差点に突っ込んで4人の歩行者をはね、歩道
に乗り上げて、結局1人の犠牲者が出ました。

この女性はゴールド免許の持ち主で最近免許を更新したばかりだそうですが、普通に高齢者講習を受け、認知機能検査でも異常がなかったそうです。
それでも自分でも思いがけなく、このような悲惨な事故を起こしてしまうのです。

私は思うのですが、このような高齢者ドライバーの死亡事故に関するニュース
テレビや新聞で報道された時、そのニュース記事を新聞から切り抜いてスクラップしておいたらどうでしょうか。

あるいはちょっと面倒ですがニュース映像家庭録画機やHDDに録画・保存して
おいてもいいでしょう。

もちろんスクラップ記事は多ければ多いほどいいと思います。
そしてその記事や映像を親に見せてあげるのです。

よく読んでみてください、と言って見てもらうのです。映像も観てもらうのです。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざがあるように、自分たちと同じ高齢者が事故を起こして世間をざわつかせたとしても、高齢者の方たちであたかも自分のことのようにそのニュースを受け止める方はどれだけいらっしゃるでしょうか?
きっとそんなニュースは一瞬で忘れてしまうでしょう。

だからこそ悲惨な事故の記憶をよみがえらせてもらう意味でも、そして自分の身にも起こりうることであることを自覚してもらうためにも、記事をスクラップ映像を保存しておくのです。

そしてときどきそれらを見せてよく考えてもらうようにしたらいかがでしょうか。

それでも「認知症」の疑いのある親というのは頑固になっておりますので、なかなか息子や娘の言うことを聞き入れてくれることはありません。
特に身近な家族の言うことであればであればなおさらです 。

だって自分の運転が危険なことを理解できないからこその認知症なのですから。

ではどうすればいいのでしょうか?

誰から「もう運転はやめなさい」と言ってもらえるかがポイントです。

最も近しい家族である息子や娘の言うことには耳を貸さない人であっても、親しい

友人や信頼できる医者の言うことなら聞いてくれる場合が多いので、友達や主治医

から話してもらうのも一つの方法です。

またお孫さんを使う手もあります。 に「おじいちゃん、心配だから運転やめて」と一言言ってもらえるだけで 案外やめてくれるものです。

一方、説得してもうまくいかない場合に強引に車のキーを取り上げたり、車その
ものを修理に出したからという理由で隠したりすることがよくありますが、こんな強引な手法を使ってもすぐだとわかりますし、かえって感情がもつれて親子関係がこじれ、前より一層険悪でおかしなことになりかねません。
人によりけりですがこのような半強制的な手法は止めておかれた方がいいでしょう。

でも事故は起こしてからでは取り返しがつかないので、このような強制的な手法でもやむを得ないのかもしれません。実に悩ましいところです。

認知症の疑いがあっても高齢者が運転をやめられない理由には「運転をするのが
好きだから 車に乗るのが楽しいから
」ということがあります。

それだけではなく、先に述べた通り「運転できないと生活や仕事が成り立たない
から
」ということもあります。

また「運転に自信があるから」と言う高齢者の方も大勢いらっしゃいます。

中には「運転免許が身分証明書代わりだから」とおっしゃる高齢者もいらっしゃいます。
他にマイナンバーカード「運転経歴証明書」なども身分証明書代わりになるのですがなかなか浸透していないようです。

地域によっては車がないと、買い物に行けない、病院に行けない、友達と会うこともできないということになるからです。

そういったことを考えると、認知症になった高齢者に自動車の運転を諦めてもらう一方で、それに代わる交通手段を確保してあげるといったインフラ整備も急いでやらなければなりません。

一部の地域では市町村が運営する循環バスを使って 高齢者を店舗まで送迎する
いう手法を取っている地方公共団体もありますが、全国的にはまだまだ遅れているようです。

運転をやめさせるための工夫をしてみましょう

1. 車がなくても生活に支障がないように家庭環境を整備することをしてみま
  しょう。
例えば家族が代わりに運転してあげることなどがそうです。

2. 今運転能力がかなり衰えていること、また事故への不安などをさりげなく話
  して、自発的に運転を諦めるように促すようにしてみましょう。

3. 本人が運転に不安を感じている時に、その機会を逃さず、危ないから運転を
  やめましょうと説得してみましょう。

4. 免許を返納すると運転経歴証明書を発行してもらうことを申請できる
  ため、これが「身分証明書」の代わりになることを説明してあげましょう。

高齢者ドライバーの気持ちを理解してあげること

高齢者は知らないうちに身体能力や判断能力が衰えることがあります。
認知能力の衰えた親にどうしたら運転を止めてもらえるのか。
強調したいのは運転を止めさせるには、認知症の疑いのある高齢者の気持ちを理解してあげて、その人その人に合った対応をすることが大切だということです。

強制的なやり方ではかえって逆効果になる人は、 優しく諭すように話してみる、 あるいは親しい方から説得してもらうようにする。

これがダメなら別の方法、それもダメならまた別の方法というように、運転を止めてもらえるまで根気よく続けることが重要なのではないかと思うのです。

運転免許の自主返納についての高齢者の意識調査  

高齢者ドライバーの認知機能検査を強化した改正道路交通法が施行されてから約1年間で、「認知症の恐れあり」と判定された約57000人のうち、約4割免許の自主返納などで運転を止めていたことが警察庁のまとめによりわかりました。

また、高齢者ドライバーを対象にした運転免許証の自主返納制度についての意識調査が行われ、65歳以上のおよそ3割が「利用したくない」と回答しました。

自主返納制度について、「自主返納はしたくない。運転免許証をずっと持っていたい」と回答したのが60~64歳は26%、65歳~69歳は30%、70~74歳は32%、75歳以上は35%でした。

結果として、年齢が上がるほど「自主返納したくない」という回答が増える傾向にありました。
この結果というのはつまり、65歳以上の高齢者はどの年代においてもおよそ3割の人が「運転免許証をずっと持っていたい。自主返納はしたくない」と考えているということなのです。

どのような環境が整えば返納するかという意識調査の結果も発表されました。 
「公共交通料金の値下げ・無料化」が67%で最多でした。
次に「病院・スーパーなどへの送迎便の充実」が62%、「公共交通機関の運行本数・運行する地域の拡大」が54%と続きました。

運転免許証を返納すると免許証の代わりに本人確認書類として使える「運転経歴証明書」が発行されるのですが、その証明書を提示することによって、自治体によってはバスやタクシーなどの運賃が割り引かれる他、スーパーなどの店頭で購入した商品を自宅まで無料で配送するサービスを受けられるところもあります。 
このように自主返納を促すための環境整備が段々と整えられつつあるのです。

こうした取り組みを背景に自主返納は急増しており、2017年の1年間では75歳以上で返納した人は約252,000人で前年度の1.5倍にもなりました。

また、車の運転には認知機能検査では測れない視野の広さや身体能力なども影響してくるため、「認知機能と運転技術は必ずしも同じではないので、高齢者の運転免許更新時には実際の自動車を使って実技と学科試験を行うべきだ」という声も多くあります。


運転への不安に関する意識調査では60歳以上のほぼ半数が「視力」「注意力」「反応速度の低下」が不安だと訴えました。

一方高齢になっても運転への意欲が強い人もいました。
運転を止める年齢については60歳以上の約1割が「80歳になったら止める」と
しており、「運転を最後まで止めるつもりはない」と答えた人が6%もいました。

女性よりも男性の方が運転をしていたいという気持ちが強いようです。

運転を止めた理由については60歳以上の場合「運転技能の低下・認知能力の低下・体力的な衰え感じたから」が最も多く66%、「運転する必要がなくなったから」が40%、「免許更新が出来なかったから」が33%、「周囲に運転を止められたから」が24%でした。

安全運転サポート車限定免許検討中

高齢者ドライバーによる交通事故を防ぐため警察庁は自動ブレーキなど高齢者向けの機能を搭載した「安全運転サポート車」に限定した「限定運転免許」の導入の検討を始めています。
先進技術を導入対象にした限定免許は世界でも前例のないことで大いに期待されています。

安全運転サポート車は通称「サポカー」の愛称で各自動車メーカーからすでに数多く販売されています。

限定免許については肯定的な意見の出る一方で、実際の導入には補助金や減税などの措置も不可欠となりそうです。

警察は限定免許の来年以降の導入に向けて認知機能と運転技術の相関関係の調査も進めています。

高齢ドライバー低下する認知能力 親に運転をやめてもらう一番の方法とは?  終わり

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